この数時間後には、(カトリック信徒の)ルビオ米国務長官が額に灰の十字架を印したまま『フォックス・ニュース』のインタビューに登場し、バンス副大統領はテキサスとメキシコの国境への国賓訪問から戻る際、額に灰十字を受けたところを写真に撮られた。
ホワイトハウスではトランプが初めて大統領に就任した後、2018年に初のミサが行われ、 約100人の職員が参加した。 その後も、2週間に1度、ミサを続けたとトランプ大統領の1期目に行政管理予算局長を務めたミック・マルバニー氏は述べている。ウォール・ストリート・ジャーナルの昨年の記事で、彼は「ミサは2020年まで続いたが、(カトリック教徒の)バイデン氏が大統領職を引き継いだ時、彼のチームにホワイトハウスでのミサを続けるよう勧めたが、彼らはそうしなかった」という。
トゥーロン大学のマリー・ゲイト=ルブラン准教授(アメリカ文明学)は「これは、トランプがカトリック信者に対して行った、より広範なジェスチャーのパターンの一部です」と言う。 昨年の大統領選挙期間中、トランプは、米国人の約20%を占め、伝統的に主に民主党候補に投票してきたアメリカのカトリック教徒を何度も口説いた。「トランプは、『カトリック教徒が、(米国では)最も迫害されてきたキリスト教徒であり、特に、バンス氏を歴史上最も”反カトリック “だ、と批判したバイデン政権によって、迫害された』と主張していた』と説明。
さらに、選挙中、トランプは、「大天使聖ミカエルへの祈りをソーシャルメディアに投稿し、いくつかの集会では万歳三唱を流した。 長老派プロテスタントの家庭で育ったトランプは、2020年以降、自らを『超教派のクリスチャン』と表現しているが、これは米国では福音派とほぼ同義だ」と述べている。そして、この戦略が功を奏し、大統領選ではカトリックの白人有権者がトランプを支持し、ラテン系カトリック信者の民主党票を大きく減らした、という。