The first session of Pope Leo XIV’s Extraordinary Consistory brought together 178 cardinals, who reflected on the world’s growing social, political and spiritual challenges while reaffirming the Church’s mission to foster communion, peace and hope.
(2026.6.26 Vatican News)![]()
教皇レオ14世が招集した今年二回目の臨時枢機卿会議が26日朝、178人の枢機卿が参加して始まり、午前の第一セッションでは、世界が直面する社会的、政治的、霊的な課題の増大について考察するとともに、交わり、平和、希望を育むという教会の使命を再確認した。
会議は、教皇司式による聖ペトロ大聖堂でのミサの後、パウロ6世ホールに席を移して行われ、教区枢機卿選挙権者(使徒座大使および教区司教としての任期を終えた枢機卿選挙権者を含む)からなる8つのグループと、ローマ教皇庁に勤務する枢機卿および選挙権を持たない枢機卿からなる10のグループによって議論が進められた。
第1セッションは、ルイス・ホセ・ルエダ・アパリシオ枢機卿の司会で始めり、枢機卿団長のジョヴァンニ・バッティスタ・レ枢機卿の挨拶に続いて、教皇が冒頭の講話をされた。
講話を受けて、ルエダ・アパリシオ枢機卿は、教皇がご自分の職務を果たすために枢機卿たちに支援を求めておられることを強調。枢機卿たちが信仰、喜び、そして支援への準備が整っていることを、教皇に確約した。
続いて、同枢機卿が第一セッションのテーマである「私たちはどのような世界で福音を宣べ伝えるよう召されているのか?」を紹介し、グジェゴシュ・リシュ枢機卿に聖書黙想を行うよう求め、枢機卿は、「今日の人々や教会共同体を貫く苦しみ、緊張、疑問」および「希望の兆し、福音への忠実さ、そして和解の可能性」について考察し、それらを共同の識別へと進めるよう枢機卿たちに促した。
*グループ討議の報告-社会大変革の時代に生きる男女が経験する苦しみを共有
グループ別の討議の後、短い休憩を挟んで正午過ぎに全体会議が開かれ、各グループの書記が、討議に関する報告を行った。すべてのグループにおいて、「大きな社会的変革の時代を生きる男女が経験している苦しみ」に対する深い認識が共有されていた。
第一セッションのテーマとなった問題提起を受けて主な懸念として挙げられたのは、「社会や共同体内の二極化の進行」。社会的分断、誤まった情報、そして対話を促進しないコミュニケーション形態に煽られ、政治的緊張や暴力を生み出している現状だった。
参加者たちは、こうした二極化が統治や平和的共存をより困難にするる一方、紛争解決の手段として暴力がますます是認されるようになり、「個人間の敵意や攻撃性、そして国際的には戦争や紛争につながっている」と指摘した。
いくつかのグループは、「宗教的・民族的少数者への尊重の欠如が、世界の多くの地域で苦しみをもたらしていること」を強調。「宗教の自由を損ない、敵意、時には特に教会に対する暴力を引き起こしている」ことを指摘した。一部のグループは、「反ユダヤ主義の拡大」という現象にも言及した。
*行き過ぎた個人主義、家族崩壊の危機、増大する高齢者・若者の孤独…
また、多くのグループは、「行き過ぎた個人主義、家族の危機、そして高齢者や若者の双方が経験する孤独感の増大」について考察し、これらを「自殺者や薬物使用者の増加といった、さらに深刻な問題の要因」と特定。「経済・金融危機や労働市場の困難の中で若者が直面する課題」にも多くの関心が寄せられた。
グループでの多くの発言の核心には、「制度や民主主義、そして未来に対する広範な不信感、宿命論、無力感への認識」があった。これらは、「出生率の低下、犯罪組織の台頭、若年層の非行、麻薬密売」とも関連しているとされ、いくつかのグループは、「世俗主義の台頭、超越的・精神的価値観の喪失、人生の意味の希薄化に加え、増大する倦怠感や真理に対する共通理解の欠如」が、他者を認め、真摯な関係を築くことをより困難にしている点を強調した。
また参加者たちは、移民問題に対し、人道的かつキリスト教的な方法で取り組む必要性を強調。移民が人々、社会、共同体をどのように変容させているかを認識しつつ、「新たな形態の排除が広がる中で、効果的な統合された政策の策定がますます急務となっていること」を指摘した。さらに、「生態系の危機、汚職、大都市での生活の困難」についても議論された。
*教会は欠点を認め、教区刷新を通じて「母であり、迎え入れる家」とならねばならない
こうした現実を前に、すべてのグループは、「教会は、特に教区活動の刷新を通じて、『母であり、迎え入れる家』として自らを提示しなければならない」と強調。「教会は、自らの欠点を認め、苦しみを成長の機会に変え、人類がひとつの家族であることを世界に思い出させる能力を持たなければならない」とした。
また、歴史上のこの特別な時期に、「教会に託された責任に対する強い認識」も浮き彫りになった。多くのグループは、「数多くの機関が信頼性の危機に直面している一方で、教会は人間の尊厳、平和、和解、そして共通善を守るために権威を持って発言することが求められている」と指摘。特に、苦しむ人々に寄り添い続ける中で、教会は他の多くの機関が失ってしまった信頼性を見出している、との意見もあった。
参加者たちは、教会を「真の関係性の専門家であり、思いやりを持って世界を見つめる存在」とし、「多くの若者が、福音への渇望を強めており、教会は、親密さと連帯を通じて、より良い世界を築く一助となり得る」と指摘。
シノダリティ(共働性)について、「今日の課題に対する答えを求める上で、教会と人類の双方にとって神の導きによる道」とも説明された。そして、「慈善と連帯は、寛大な信徒の男女が示す真の証し」として強調され、移民は、彼らを受け入れる共同体にとっての祝福であると認識された。参加者たちは、教会が平和と、信仰共同体におけるすべての人の包摂のために引き続き取り組んでいると述べた。
いくつかのグループは、世界中の多くの民族の中に「小さな群れ」として少数派として存在するあらゆる場所で、教会が示す力強い証しにも言及した。教育は、「共通の善を再構築できる場」として強調され、一方で、召命の増加、民衆の信仰心、そして神の民の喜びに満ちた信仰は、すべて希望のしるしとして挙げられた。
また参加者たちは、暴力を拒絶し、エキュメニカルな対話や宗教間対話を含む対話を促進し、平和を維持する上で祈りが不可欠であることを認識する重要性についても語った。この文脈において、一部のグループは教皇の最近のスペインへの使徒的訪問に言及し、教皇レオの言葉は現代における誠実かつ自由な声、と述べた。
*教皇「世界の孤独と苦しみの中で、教会は真の出会いの機会と体験を創り出す」
教皇は、グループ討議が始まるまで会場に留まり、全体会議が再開される直前に会場に戻って来られ、各グループ報告を聴かれた後、出席者たちに感謝され、「参加と対話の重要性」を改めて強調。リシュ枢機卿の黙想と半死半生のまま放置された男のイメージに言及された教皇は、「私たちが”盲目”でない限り、この世には多くの苦しみがあることを認識します。そして、孤独と苦しみは、今日の社会がもたらす結果の一つ。教会はこの課題に対し、すべての人を交わりに招き入れることで応えている。それは単に教会を開き、秘跡を執り行うだけでなく、真の出会いの機会と体験を創り出すことでもあるのです」と述べられた。
第一セッションは、正午の祈りの唱和をもって終了し、枢機卿たちは午後4時、午後の第二セッションのために再集合した。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)