☩教皇フランシスコの遺言発表「永遠の命への固い希望を持って…人生最後の苦しみは、世界の平和と諸国民の間の兄弟愛のために主に捧げる」

(2025.4.22 カトリック・あい)

 バチカン広報は21日、教皇フランシスコが2022年6月29日に作成されていた遺言を発表した。遺言の全文、以下の通り。

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聖なる父 フランシスコの遺言

 至聖なる三位一体の御名において。アーメン。

 私の地上生活の黄昏が近づいていることを感じるとともに、永遠の命への固い希望をもって、私の埋葬地に関する最後の願いを表明したい。

 私は自分の生涯と司祭・司教としての務めを、常に主の母である至聖なるマリアに委ねてきた。それゆえ、私の遺骸は、復活の日を待ちながら、教皇庁聖マリア大聖堂に安置していただきたい。

 私の最後の地上での旅が、この古代のマリアの聖堂で正確に完結することを願う。この聖堂は、私が使徒的旅の始めと終わりに必ず祈りに行き、私の意図を無原罪の母に忠実に託し、その優しく母性的な配慮に感謝を捧げる場所である。

 私の墓は、同封の図面に示されているように、前述の教皇庁バシリカのパウロ礼拝堂(サルス・ポプリ・ロマーニ礼拝堂)とスフォルツァ礼拝堂の間の側廊の埋葬龕に準備されるようお願いする。

 墓は地中にあり、シンプルで、特別な装飾はなく、碑文のみが刻まれる:「 Franciscus」

 私の埋葬の準備にかかる費用は、ある篤志家から提供される金額で賄われ、私はそれを聖マリア大聖堂に送金するよう手配した。私は同大聖堂の特別委員ロランダス・マクリカス師に適切な指示を与えた。

 主が、私の幸せを願い、私のために祈り続けてくださる方々に、ふさわしい報いを与えてくださいますように。私の人生の最後を飾った苦しみは、世界の平和と諸国民の間の兄弟愛のために、主に捧げるものである。

 サンタ・マルタ館の自宅にて 2022年6月29日 フランシスコ

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2025年4月22日