☩教皇スペイン訪問・カナリア諸島2日目:テネリフェ島の移民たちと面会「私は、皆さんの顔を見つめながら、皆さんの心を思う」

Pope Leo XIV meeting with migrants and listening to their testimonies in Tenerife
(2026.6.12 Vatican News   Deborah Castellano Lubov)

 スペイン訪問中の教皇レオ14世は12日、カナリア諸島のカナリア島からテネリフェ島に移され、同日朝、移民受け入れの「ラス・ライセス・センター」で移民たちと面会された。そして、彼らを心と祈りに抱いていることを伝え、「いかなる”嵐”も、あなたがたからキリストの臨在を感じることを奪うことがないように」と祈られた。

 教皇は、移民の出席者たちの証言に耳を傾けた後、ご自分が彼ら、すべての移民のそばにいることを確認された。そして、12日が「イエスの聖心の大祝日」であることに注意を向け、「キリスト教徒にとってイエスの心は、すべての人類に対する神の慈悲深く無限の愛を象徴しています」と説かれた。

 「このように、私たちが共に集い、互いを見つめ合い、そして何よりも、どこから来たかに関係なく、神の愛には国境がなく、区別もなく、すべての人に与えられ、私たちを一致へと導いてくださることを認識できることは、まさに神の摂理によるものです」と強調。

*イエスはあなた方を理解しておられる

 教皇はさらに、彼らが体験している困難に思いを馳せ、「皆さんの顔を見つめ、皆さんの物語に耳を傾ける時、私は皆さんの心についても思いを馳せます… 数多くの困難によって傷つけられながらも、他者の開かれた、寛大で慈悲深い心から受けた愛によって慰められている心です」とされ、「キリストの心は、愛ゆえに苦しみ、貫かれた… 同時に、その痛みを和らげてくれた思いやりのある人々によって慰められていました」と述べられた。

 また教皇は、異国の町から来た、異なる宗教を持つ見知らぬ人が、傷つき虐待された男に憐れみを示した「善きサマリア人のたとえ」を引用し、「愛の普遍性」を強調。

 「他者の傷を癒やし、苦しむ人々に慈愛を示すよう促す神の愛に動かされ、聖ペトロ兄弟と聖アンチエタのヨセフが、福音宣教のためにカナリア諸島からアメリカへと船出し、新たな宣教の地平を切り拓いたことを思い起され、「彼らもまた、信仰、希望、愛を最大の財産として携え、未知の世界へと踏み出した移民でした」と指摘。

 「そうした見知らぬ土地において、聖なる移民と宣教師たちは、自分たちが持っているものを分かち合いながら、同時に自分たちに差し出された新たな賜物も受け入れたのです」と語られた。

*人間性の宝を分かち合い、旅路をより人間的なものしよう

 そして教皇は「私もまた、あなたがたがこれらの島々に持ち込んだ、人間性の宝、夢、そして文化を分かち合い、また、差し出されるものを受け入れる心を開くよう、あなたがたに呼びかけます… こうした交流は、責任を持って行われねばならない。私たちが『愛の文明』という遺産を残したいと願う未来の世代を、見据える必要があります」と説かれた。「そして、移住は、民族間の出会いと相互の豊かさを生み出す機会となることで、重要な役割を果たすことができる」と述べられた。

 また教皇は、「ある意味では、私たち皆が移民です。それは、私たちは皆、天の故郷へと向かう巡礼者だからです」と語られ、「皆がそれぞれの方法で貢献し、その旅路をより人間的なものにするように」と促された。

 政府関係者、様々な機関、そして善意ある多くの人々に対して、「あなたがたの協力によって、具体的な人道支援が可能となり、多くの人々に希望を取り戻させ、尊厳を与えている」と感謝された。

 

*主の中にしっかりと根を下ろし続けるように

 教皇は、受け入れセンターの名称「ラス・ライセス(根)」が自身の関心を引いた、とされ、故フランシスコ教皇が「あなたがたと共にありたいと切に願っていた」ことを想起しつつ、故教皇が「私たちの起源を覚え、団結し、主に信頼することの重要性」を強調するために、「根」のイメージを用いることを好んでおられた、と語られた。さらに、故教皇が使徒的勧告『キリストは生きておられる』の中で、主に信頼を置く者は「水のほとりに植えられた木のように、その根を小川へと伸ばす。暑さが来ても恐れることはなく、その葉は緑のままである」と記しておられたことを指摘された。

 そして、「あなたがたが主の中にしっかりと根を下ろし続け、いかなる嵐も、あなた方を強め、命を与える主の御前から追い払うことがないように」と祈された。

 挨拶の最後に教皇は、「親愛なる友よ、私はあなた方を心の中に抱き、祈りの中であなた方を覚えています」とされ、神が彼らと彼らの家族、そして彼らに善を行うすべての人々を祝福し、「移住者の慰め」である聖母マリアが、その母なる庇護をもって常に彼らに寄り添い、助けてくださるように、祈りを捧げられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2026年6月12日