・”シノドスの道”:欧州の大陸レベル会議が、10月の世界代表司教会議に向け優先課題を提示

 

*10月の世界代表司教会議への優先課題は

 声明はまた、今回の会合で明確になった10月の世界代表司教会議で話し合われるべき優先課題を提示した。その多くは、”シノドスの道”の歩み方を教会活動に取り入れていくことに関係しており、「 synodality(共働性)の実践、神学、解釈学」を深め、「権威行使における共働的な行為の実践」を探求し、「共働性を進めるにあたって、どのような決定が、どのレベルでなされるかを見分ける基準」を明確にし、「神の民すべてに共働性が形成される」ことを促進すること、を優先して話し合うべきだ、としている。

 その過程で、「権威者と聖職者とそれらの間の関係」について熟考し、「教会における女性の役割」について具体的かつ勇気ある決定を下し、「典礼をめぐる緊張」を考慮し、 「聖体祭儀を共働性のカギとなるもの」であることを理解し、そして何よりも「人々について、あるいは人々に対して語るのではなく、人々と共に歩む」ことによって「福音宣教の使命について生き生きとした感覚」を新たにすることを主張している。

*「謙虚さ」が”シノドスの道”のカギ

 今回の会合に参加したバチカンのシノドス事務局長、グレック枢機卿は、Vatican News の取材に、「欧州の教会の謙虚な姿勢に、深く感動しました」とし、「参加者たちは、自分たちがすべてを知っているわけではないことを、謙虚に認めました。神に耳を傾けるだけでなく、お互いに耳を傾けるために心を開くために、十分に謙虚な集まりになった」と評価した。そして、この謙虚さは「(”シノドスの道”の)先行きにとって非常に大事なことです。それは、『謙虚な教会』であることだけが、適切な方向に、適切な時に前に進む条件であるからです」と述べた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2023年2月11日