(評論)バチカンのシノドス研究グループ報告書で、司教候補者の選考方法にどのような変化があるのか?(Global Catholic)

 「シノダリティ(共働性)」に関する世界代表司教会議(シノドス)第16回総会で課題として残されたテーマを検討する10の研究グループのうち、司教候補者の選考基準などについて検討してきた第7グループが、9月8日に最終報告書の第2部を公表した。

 この報告書の提案の核心は、純粋に事務的に見える一文に集約されている。すなわち、(各国に駐在する)教皇大使は「教会会議と宣教の資質」を備えているべきであり、それによって、司教候補として推薦される人物に共通すべき資質、つまり、「交わりを築く能力、対話の習慣、地域文化に関する実践的な知識」を見抜くことができる、というものだ。

 教会用語を分かりやすく言い換えると、「ゲームのルールはこれまでと変わらない。変わるのは、候補者の名前が教皇の机に届けられる前に、誰の意見が聞かれるかということ」である。

 教会法では、各教区の司教に、司教候補者の推薦を委ねているが、報告書は、それを定めた第377条には手を加えず、規定されているこの推薦のプロセスをより体系的にするよう求めている。それは”静かな改革”であり、教皇の自発教令を必要とするものではない。必要なのは、「特定の感性を持つように訓練された、これまでとは異なるタイプの教皇大使を任命すること」だけであり、そうすることで、時間をかけて司教となる人々の人物像を再構築することができるのだ。

 また、この話の裏には別の物語もある。プレヴォー枢機卿を通じて、第7グループは、教皇から、決して自動的に得られるものではない権限、すなわち司教任命に関する教皇大使に送られた機密指示を閲覧する権限、そして多くの枢機卿でさえもアクセスできないファイルへのアクセス権を得たのだ。

 現在議論を巻き起こしている第7グループのこの報告書は、2025年5月8日に教皇に選出されたレオ14世自身の手による部分もある。教皇の選出される前のバチカンのポストで、世界中の司教を選出する仕組みに深く関わっていた人物が、今やその仕組みを公表しているのだ。

 以前、教会史家であるヴァルター・ブランドミュラー枢機卿は、現在のシノドス(共働性)体制を「プロテスタントのモデルに一部影響を受けている」として批判した。しかし、この報告書自体の系譜は、その批判に、実に巧みに反駁している。ここに外部から”輸入”されたものは何もなく、教会そのものと同じくらい古い協議の慣習を体系化したに過ぎないのだ。

 実際、この報告書は、批判者たちが最も恐れる解釈、つまり「司教任命を各派間の交渉に変えてしまう」ような関係者の数的拡大ではなく、法律で既に認められている関係者に限定した「傾聴の質の向上」という解釈を排除するために、細心の注意を払っている。つまり、「投票」ではなく、「異なる耳で聞く」ということだ。

 司教候補者に求められる感性が、長年にわたり、共通のスタイルで認識できる司教団を生み出すのか、それとも単にそれを生み出した”官僚主義”に埋没してしまうのかは、まだ分からない。

 この報告書で本当に問われているのは、教義というよりも”人口動態”の問題である。司教は一度任命されると何十年もその職にとどまり、ローマで署名されたいかなる文書よりもはるかに大きな影響力で、一度に一人ずつの任命を重ねることで、教会会議の真の姿を形作っていくのである。

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*Global Catholicはフランスに本拠を置くカトリックの独立系評論・ニュースサイト。バチカンと世界の教会を形作る動向について、詳細な分析と洞察力に富んだ解説を提供、優秀なライターチームは、無数のニュースサイトやソーシャルメディアプラットフォームに溢れる雑音の中から真実を見抜き、明瞭さ、文脈、そして誠実さを基盤とした、思慮深く独立したジャーナリズムを提供することに尽力している。質の高いカトリック系ジャーナリズムは、情報を提供し、人々にインスピレーションを与え、有意義な対話を促進するものであるべきだと考えており、広告や商業的な影響を一切、排除し、カトリック教会を含めて外部機関、企業からの財政支援は受けていない。このような趣旨を理解してくださる方の寄付が求められている。「カトリック・あい」もまさに、同様の趣旨のもとに発行しており、今回、Global Catholid の同意を得て、記事の翻訳、掲載をさせていただくことになった。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2026年9月19日