(2023.10.8 バチカン放送)
シノドス総会の広報責任者のルッフィーニ・バチカン広報長官が6日夕、総会に関する二度目の記者会見を開き、5日午後の35に分かれて続けられた作業部会(分科会)と6日午前の二度目の全体会議について説明した。
まず5日午後の分科会では、午前の部会に続いて、シノドス事務局から事前に配布されていた討議要項の中のセクションA「共に歩む教会のために。一つの統合的体験」についての意見の交換が行われた。
6日午前に開かれた二度目の全体会議には、教皇フランシスコも出席され、前半は分科会の報告者18人が、それぞれの意見交換の結果を「レポート」として発表。後半では、22人の個人による発表が行われた。発表は1人3分で、4つの発表ごとに沈黙と祈りの時間が設けられた。
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記者会見に同席したシノドス広報委員会のシェイラ・ピレス氏は、分科会の雰囲気について、「非常にシノドス的であり、参加者らは互いについて知ろうとしながら、まさに『共に歩んで』います」とし、それぞれの分科会は様々な大陸の出身者から構成され、ピレス氏が所属する分科会には、アジア、アフリカ、北米、欧州からのメンバーが集まり、「多様性の中にも兄弟的な精神があり、『共に歩もう』という意欲があります」と強調した。
ルッフィーニ長官とピレス氏によると、5日の分科会の2セッションで取り上げられたテーマとして、「家族のように、すべての人を受け入れる教会」をめぐる考察が多くなされ、「信仰一致」「諸宗教対話」「若者たちに対する認識」「女性の参加の重要性」や「教会法、教皇庁、育成などの観点からの教会制度の見直し」「東西教会の関係」「移民・難民への対応」「牧者としての司教の奉仕の在り方」なども話されたという。
さらに、ルッフィーニ長官は、ある分科会参加者は、パウロ6世ホールのアトリウムにもコピーが掲げられている「サン・ダミアーノの十字架」に言及し、アッシジの聖フランシスコがその十字架の前で祈っている時に「行って、私の家を建て直しなさい」というキリストの声を聞いたエピソードに触れながら、「教会を建て直すための奉仕」というテーマを提示した、と説明した。
このほか、「教会、また信者として、キリストに似ていないすべてと、福音にそぐわないことのすべてを、脱ぎ捨てることの重要性」が強調され、この中で注意すべき点の一つとして、「奉仕に生きる代わりに、権力の独占に走る危険性」が指摘されたという。
シノドス総会の参加者たちは、迫害や戦争など重大な危機のため会議に参加できなかった人々を思い、特にウクライナの「苦しむ教会」に連帯を確認した、という。
(編集「カトリック・あい」)