一切の例外を認めず情状を酌量せずに、規則を厳格に適用するという原則
(2022.7.8 Vatican News )
教皇フランシスコは8日明らかになった国際通信社ロイターとの会見で、聖職者による小児性愛など性的虐待への対応を聞かれ、「教会のこの戦いに妥協の余地はない」と改めて言明した。
教皇は、「教会の性的虐待との妥協の余地のない戦いは、初めはゆっくりとしたものだったが、着実に前進しており、その流れは変らぬものとなっている、と思う」とされ、このような厳しい方針に対して、現地の教会の中には抵抗もあるようだが、との質問には、「抵抗はあるが、『これが教会として取るべき道だ』との認識は、問題が起きるたびに深まっています」と答えられた。
また、6月初めに実施した教皇庁の抜本制度改革で、教理省は教理部門と規律部門を明確に分け、規律部門は虐待に関する調査、処罰に専念することになったが、そのこれまでの活動に満足を表明する一方、最近、ある国から来た人々から聞いた話を思い起こし、「その国では、虐待の46パーセントが家庭での虐待で占められている、ということでした。ひどいことです。これは全く正当化されないこと。たった一件だとしても、恥ずべきであり、戦わねばならない」と言明。
「司祭は人々の成長を助け、救わねばなりません。その司祭が、虐待を働き、殺すようなことは、恐ろしいことです」と強調された。
そして、聖職者による性的虐待からの未成年者の保護に努める,バチカンの未成年者保護委員会のオマリー委員長(枢機卿)、スモール事務局長の「勇気ある活動」を讃えるとともに、今後も活動を支援していくことを確認された。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)