(被害者たちは、3月1日、イエズス会の司祭たちによる性的虐待を証言した=写真:イエズス会西ヨーロッパ管区提供)
(2025.3.3 La Croix Matthieu Lasserre)
パリ6区の聖イグナチオ教会で1日、イエズス会のフランス・ベルギー管区の司祭たちが犯した性的虐待に関する集いが、被害者、イエズス会司祭、司牧ケアの専門家など約50人が参加して行われた。
フランスでは、1949年から2024年の間に起きた虐待事件について176人の被害者が名乗り出ており、139件は性的虐待が明らかになっている。被害者たちの証言により、虐待したイエズス会士は115人、うち97人が性的虐待をし、62人が未成年者に対して、35人が成人に対して行われたことが特定された。
管区内(フランスとベルギー)では、関与したとされる20人のイエズス会士がまだ生存しており、そのうち16人がフランス、4人がベルギーにいる。
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苦しみ、闇、許し、スキャンダル… この集会で取り上げられたすべてのテーマは、性的虐待被害者からの約20の証言に反映された。その後、パリのイエズス会の施設に場所を移して円卓会議が開かれ、会員司祭が経験した「トラウマ性健忘症」、被害者が黙想中に「昏迷」と「恥」のために暴行を受けた後も沈黙を余儀なくされたことなどが語られた。
参加者からは、性的虐待についての証言が次々と続き、ある男性は、教師の一人に虐待を受けたことを突然思い出したと話し、ブリュッセル出身の男性は、加害者の4人の名を挙げ、「この4人の変質者は、全くの罰せられずに守られていた。どうしてこんなことをしたのだろう?」と疑問を投げかけ、教皇フランシスコがベルギーを訪問された時に面会した際、「それを失敗として経験した」と嘆いた。
また、司祭から性的虐待を受けた女性は、他の犠牲者とともに勇気をもって実名で語り、加害者の名前を挙げることができたことを喜びを持って語った。
集いを準備したイエズス会管区長のドッベルシュタイン神父たちは、「被害者が耐え忍んだすべての苦しみに対して謝罪します。私の心に残るイメージは、泣いている司祭と彼を慰める犠牲者のイメージです。今回の集いでの共同の経験は、私たちが協力し、教会からの提案の一部を再考することを強いるものとなるでしょう」と述べた。
また、ドッベルシュタイン神父は、この日を「イエズス会にとっての新たな挑戦の始まり」とし、「一部の被害者は、彼らを虐待した神父の名前を明らかにすることを選びました。今度は、私たちがこれらの名前の表に出すことを検討する番です」と言明した。
集いは、複数の女性に対する性的暴力が発覚してイエズス会から追放されたマルコ・ルプニク神父の虐待被害者のシスター・サミュエルの先唱による祈りで締めくくられた—「私たち自身をつなぎ合わせることで、真に私たちの人生を取り戻すことができるように。私たちは自分たちを生きている者と思えるように」。