(2024.7.22 Crux Contributor Eduardo Campos Lima)
サンパウロ発 – ペルー南部ジュリのシロ・キスペ・ロペス司教が複数の成人女性と不倫関係にあった、と教区の元職員が告発、バチカンが調査を始めた。
元職員の女性が現地メディアに語ったところによると、キスペ司教から自室の清掃を定期的にするよう頼まれていたが、その部屋には女性の服や月経血で汚れたシーツなど、女性がいた証拠が見つかった。
彼女からこのことを聴いた地元ニュースサイト「 Diario sin Fronteras」は、同司教がコミュニケーションアプリを通じて送った音声メッセージなどから、司教の不倫を確認した、としている。
音声メッセージの1つでは、司教は女性を「mi gorda」(スペイン語で「私の最愛の人」)と呼び、「愛している」と言っている。また、「自由時間を作って数日一緒に過ごす」と約束している。また明らかになった画像では、司教が女性とビデオ通話し、キスを送っている様子が写っている。
告発した女性は「 Diario sin Fronteras」に、「司教は数人の女性と関係を持っており、少なくとも7人の名前が確認された」と語り、「司教が女性たちを迎え入れ、会った後は、私が寝室を掃除しなければならなりませんでした… 使用済みのコンドームを見つけたことも4回ありました」」と述べた。司教からは「あなたが見たことは、誰にも話さないように」と繰り返し言われた、という。
「 Diario sin Fronteras」が公表したものの中には、司教の寝室と思われる写真が含まれており、ベッドの横の床に使用済みのコンドームも映っていたが、本当に司教の寝室かどうか確認できない、とも述べている。だが、この写真はすでに現地の新聞数紙に転載されている。
また「 Diario sin Fronteras」によると、告発した女性は昨年12月に教区での仕事辞めたが、「司教は、何年も前から何人かの女性と関係を持っていた。そのうち少なくとも2人は修道女だった」としている。
ペルーの教皇大使館は16日、キスぺ司教に関する報道を受けて、バチカンがタクナ・イ・モケグアのマルコ・アントニオ・コルテス・ララ司教を「正確な状況を確認する」ための現地調査に派遣した、と発表。ペルー司教協議会は翌17日、自身のホームページにこの発表文を転載した。
Cruxはキスペ司教に電子メールでインタビューを申し込み、司教は「非常に興味がある… 自分は名誉毀損の行為に苦しめられており、こうした動きの背後には『闇の手』が存在する」と前向きに応えていたが、翌日、彼の秘書を名乗る人物から、「司教はインタビューに応じることができない… Diario sin Fronterasの報道は虚偽であり、報道を撤回している」と断りのメールが入った。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
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