・「福音宣教の最大の敵は『情熱の欠如』、自分たちの方法、言葉で信仰を表現する努力を」-司祭・修道者、神学生たちに

教皇フランシスコ、タイの司祭・修道者らとの出会いで 2019年11月22日教皇フランシスコ、タイの司祭・修道者らとの出会いで 2019年11月22日  (ANSA)

 まず、教皇は「一人ひとりの召命には、聖霊の火を発見・識別することを助けてくれた人々の存在があることを忘れてはなりません」とされたうえで、「感謝は、いつも、強力な武器です… 人々が示してくれた『愛や寛大さ、連帯や信頼、赦しや忍耐』を観想し、それに感謝できてこそ、聖霊のさわやかな息吹によって、自分の生活と宣教の使命を新たにすることができます」と説かれ、使徒職を豊かにするためには、「主が与えてくださる素晴らしい物事への発見や驚きに、自分自身を開くことが必要」とも語られた。

 また、教皇は、「キリスト教が『異国の宗教』と考えられているのは悲しいこと」、それを克服するために、「自分たちに根付いた方法・言葉で、信仰を表現することを恐れてはなりません」と説かれ、「聖パウロ6世の言葉にあるように、福音宣教の最大の敵は『情熱の欠如』です… 主の御顔と、兄弟たちの顔との出会いを探し求める情熱を、失ってはなりません」と努力を促された。

 この日、教皇は、福者ニコラス・ブンカード・キトバムラングの巡礼聖堂も訪問された。ニコラス神父(1895-1944)は、タイの最初の司祭殉教者で、偉大な宣教者。当時のインドシナ半島情勢を背景にしたタイとフランスの緊張関係の中、1941年、諜報活動の嫌疑をかけられ逮捕・投獄されたたが、獄中でも宣教を続け、多くの人々に洗礼を授け、1944年、獄中で結核のために亡くなった。

 教皇は、福者ニコラスに捧げられた巡礼聖堂で、タイ司教団およびアジア司教協議会連盟の関係司教らとお会いになり、この後、隣接のホールで、イエズス会員らとプライベートな集いを持たれた。

(編集「カトリック・あい」)

 

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2019年11月23日