・バチカンの金融財政運営の規律強化へ関係法改正ー金融情報局長が会見

 

Q:今回の法改正の目的とその必要性は?

A その前に、2013年に導入された法律18の重要性について少しお話したいと思います。この法律は、資金洗浄とテロ・マネーの道具にバチカンの資金が悪用されないようにするものです。これにより、バチカンの関係法を常に最高レベルの国際基準に合わせることが可能になりました。その策定作業は、バチカンの国務省、バチカン市国、財務事務局、そして金融情報局のすべての関係者の積極的な参加なしには不可能でした。

今回の改正ですが、欧州連合の資金洗浄とテロ・マネーの防止に関する第四指令が新しい第五指令に置き換えられたことに対応するものです。狙いは、関係するさまざまな部局間の協力メカニズムの強化を通じて、監督活動をさらに、効果的にするために、近年行われた重要な措置を、法律に書き込むことで、制度化することにあります。

Q:つまり、今回の改正は、バチカンの財政金融活動の透明性を高め、規制監督を従来よりも厳しくする新たな一歩というわけですね。

A: その通りです。法律18の改正は、集中的かつ調整された検査の枠組みの中で、バチカンの財政金融運営の管理の透明性をさらに高めることを目的とした全体的な戦略の一環です。これは、2010年の金融情報局の創設をきっかけに加速された道であり、それぞれの手続きに関して、今年導入された条例などで、公的契約の許認可や、任意団体および法務担当者に対する疑惑がもたれる財政金融に関わる活動についての報告義務などを厳しく定めていますが、法改正で、さまざまな方法で資金の流れに関わる非営利組織を含むバチカンの機関の違法行為に対する防御体制も強化しました。。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2020年10月17日