(2020.12.11 Vatican News)
教皇付きの説教師、ラニエリ・カンタルメッサ枢機卿は11日、教皇フランシスコとバチカンの高位聖職者たちを前に、先週に続いての待降節講話の二回目を行った。その中で、枢機卿は、来世を信じることを改めて思い起こすことの必要性を強調。それが、「キリストによって保証された約束と希望の光の中で、私たちの痛み、悲しみ、喜びに意味を与える」と語った。
*コロナ大感染が浮き彫りにしたのは
講話の冒頭で、枢機卿は、先週の講話の主題とした「死」と並ぶ、現在の新形コロナウイルスの世界的大感染が浮き彫りにしたもう一つの真実ー「すべてのものの、移ろいやすさ、はかなさ」を取り上げ、「すべては束の間です。富も、健康も、美しさも、肉体的な力強さも…」と述べた。
そして、「私たちが今、経験しているこの世界的な危機は、私たちがこの地上で人生を築き上げることのできる堅固な地点、硬い基盤、あるいは岩盤が、何を差し置いても存在することを、慰めのうちに見出す機会となり得る」と指摘。
さらに、「来世や永遠を信じることを改めて思い起こすのを助けることで、もっと良い、もっと友愛的な世界を作る努力に、諸宗教は貢献できます」と語り、そのことは、私たちが人種や国籍の区別のない共通の故郷への道を共に旅していることを、私たちに分からせる、とし、「私たちは、道筋だけでなく、目的地も共有しているのです」と強調した。