♰教皇フランシスコ、ニュージーランドの大量虐殺犠牲者たちのために祈る

(2019.3.17 VaticanNews Lydia O’Kane)

 ニュージーランド・クライストチャーチのイスラム教モスク2カ所で15日、男が金曜礼拝の参加者を大量虐殺し、世界中に衝撃を与えているたが、教皇フランシスコは17日の聖ペトロ広場に集まった人々との正午の祈りで、この惨事を取り上げ、犠牲者とその親族、関係者に深い哀悼の意を示すとともに、嫌悪と暴力を排した平和への思いを改めて確認、そして会衆と共に沈黙の祈りをささげた。

 教皇はこの祈りの中で、「人々を苦しめてやまない戦争と争いの悲痛に加えて、クライストチャーチの二つのモスクに対して起こされた、身の毛のよだつような襲撃で多くの犠牲者が出ました。亡くなられた方々、けがを負われた方々、そして家族の皆さんのために、祈ります。私はイスラム教徒の兄弟たちとその共同体の皆さんのそばにいます」と語り、改めて、「嫌悪と暴力と戦うために祈り、平和への努力に加わる」ように聖ペトロ広場に集まった会衆に呼び掛けた。

 この惨事での死者は17日までに50人に達し、ニュージーランドの最近の歴史で最悪のテロ犠牲者数となっている。警察当局は、オーストラリア人のブレントン・タラント容疑者の単独犯行としており、16日に開かれた初公判で、判事はまず、この男の罪状として一人の殺人を取り上げ、さらに罪状を追加していく方針を示している。クライストチャーチ市内の病院に収容されている負傷者34人のうち、12人は重体で、オークランドの病院にいる4歳の少女も重体という。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

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2019年3月18日