♰教皇の「受難の主日」正午の祈り「マリアのように、私たちもイエスに倣おう」

 復活祭直前の「聖週間」に入った28日、「受難の主日」のミサを司式された教皇フランシスコは、その後半に「お告げの祈り」を唱えられた。

 祈りの前の説教で、教皇は、新型コロナウイルスによるパンデミックのもとで、二度目の聖週間を迎えたことについて、信者たちに次のように話しかけられた。

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 親愛なる兄弟姉妹の皆さん

 聖週間が始まりました。新型コロナウイルスによるパンデミックが始まってから、二回目の聖週間です。去年、わたしたちはショックを受けていました。今年、わたしたちは試練のために疲労しています。そして、経済危機は深刻さを増しました。

 このような歴史的、社会的状況の中で、神は一体、何をしておられるのでしょうか。神は十字架を担っています。イエスは十字架を担い、このような状況がもたらす悪を、物的悪、心理的悪、そして特に霊的な悪を、ご自身に引き受けています。なぜなら、悪はこの危機を、人々に信頼を失わせ、絶望に導き、悪の種を蒔くために利用するからです。

  私たちは一体、何をしたらよいでしょうか。イエスの第一の弟子であったイエスの母、聖母マリアが、それを教えてくれます。母マリアは、御子イエスに従いました。自分に与えられた苦しみ、闇や迷いのすべてを受け入れ、心の中に信仰の火をしっかりと灯し続け、受難の道を歩み通しました。

 神の恵みによって、私たちにもこの歩みは可能です。日ごとの十字架の道において、私たちは、困難な状況に置かれた多くの兄弟姉妹たちに出会います。避けて通ることなく、同情の心をもって彼らに近づきましょう。

 キリストの十字架を担がされたキレネのシモンのように、「なぜこの私が」という思いが起こるかもしれません。しかし、後で、それが知らずにいただいた大きなお恵みだったことに、気づくことでしょう。

 いつも信仰の道を歩むことができるよう、聖母マリアが助けてくださいますように。

(編集「カトリック・あい」)

 

 

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2021年3月28日