(2019.7.8バチカン放送)
イタリア南部シチリア州ランペドゥーサ島への司牧訪問から6年目の8日、教皇フランシスコはバチカンの聖ペトロ大聖堂で、難民・移民のためにミサを捧げられた。
同島は、北アフリカに近い位置にあることから、アフリカから海路でヨーロッパを目指す難民・移民の上陸点・中継地であり、遭難者救助の基地ともなってきた。教皇は同島への訪問で、難民・移民との出会いを持たれ、ミサを司式、海上で亡くなった人々のために祈りを捧げていた。
8日のミサには、難民・移民、またこれらの人々を支援する教会関係者やボランティアの人々が参加し、教皇は説教の中で「だまされて砂漠に置き去りにされ、虐待や暴力を受け、荒波の中で命の危険にさらされ、入国先で申請のために長期間、施設・キャンプで待たざるを得ない難民・移民」の苦しみに思いを向けられた。
さらに、「難民・移民は、グローバル化された社会において切り捨てられたすべての人々の象徴です」と指摘され、「これらの人々が、社会問題・現象として扱われる前に、皆、一人の『人間』であることを忘れてはならなりません」と訴えられた。
そして、「難民・移民に代表される、すべての疎外された、弱い立場の人々こそ、イエスがわたしたちに愛し、支えるように願われる人々です」と強調された。
(編集「カトリック・あい」)