♰「聖書は『聖なる文書の集合体』ではない。世に広めるべき『命の言葉』だ」

(2019.4.26 バチカン放送)

 教皇フランシスコは、4月26日、カトリック聖書連盟主催の連盟創立50年を記念する国際会議の参加者とお会いになった。

 参加者への挨拶で教皇は、会議のテーマである「聖書といのち」という、二つの言葉に注目され、「神の御言葉は生きたものであり、命を与えるもの」「命の与え主である聖霊は、神の御言葉を通して働くことを愛され、こうして、御言葉は世界に神の息吹を伝え、人々の心に主の温かさをもらたします」と話された。

 また、「薪がそれ自体では熱を放てず、燃えるために火を必要とするように、聖書が人々の心の中で燃え、命となるためには、聖霊の力が必要です」とされ、「聖書は、単に研究対象としての『聖なる文書の集合体』ではなく、世に広めるべき『命の言葉』なのです」とも語られた。

 そして、「神の御言葉は、教会に命を注ぐ、かけがえのないもの」であるとして、それを伝える説教の重要性を強調。「説教とは『聖霊と御言葉を分け与えること』であり、説教をする人は、自分の心に触れた御言葉を通して、御言葉の持つ『熱』と『聖性』を伝えなけねばなりません」と話された。

 「多くの言葉が過剰にあふれる今日、私たちは永遠の命の唯一の言葉、イエスの言葉を置き去りにしてはなりません。御言葉こそ、私たちが毎日、必要としているものなのです」と強調、教会が「御言葉に養われ、御言葉を告げるために生きる」ことを願われた。

(編集「カトリック・あい」)

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2019年4月27日