♰「”羊飼い”の振る舞いに、羊である私たちはどう応えるか」-母の日、世界召命祈願の日に

 (2019.5.12 VaticanNews)

 教皇フランシスコは復活節第4の主日、聖ペトロ広場での12日正午の「レジナ・チェリ(天の元后)の祈り」の説教で、この日の福音で、イエスが、ご自身を神の民の羊飼いであるとされたことを心に留めるように会衆に求められ、また12日が、「母の日」に当たることから、世界の全ての母親たちにとって幸せな日であることを心から希望するとともに、「世界召命祈願の日」でもあることを強調された。

 説教で教皇はまず、この日のミサで朗読されたヨハネ福音書の箇所「私の羊は私の声を聞き分ける。私は彼らを知っており、彼らは私に従う。私は彼らに永遠の命を与える。彼らは決して滅びない」(10章27,28節)を引用され、この箇所を注意深く読むことで、「イエスの業がいくつもの振る舞いで表されていることが分かります。イエスは語り、知り、永遠の命を与え、守ってくださるのです」と説明され、良い羊飼い-イエス-は「私たち一人一人を注意を払われ、探し求められ、愛されます-私たちに言葉をかけられ、私たちの心、欲求、希望を深いところまで、私たちの失敗と失望と同様、ご存知です」と語られた。

 さらに教皇は、「良い羊飼いであるイエスの、私たちとのつながり方を示す言葉と振る舞いは、羊に関する言葉-「彼らは私の声を聞き分ける」「彼らは私に従う」-と符合します」とされ、羊たちの行動は「主のやさしく、思いやりのある振る舞いにどのように答えねばならないか、を示しています」と説かれた。

 レジナ・チェリの詠唱に続いて、教皇は、12日が世界召命祈願の日であり、今年のこの日のテーマは「神の約束のために危険を冒す勇気」であることを指摘、聖ペトロ大聖堂で新司祭たちが叙階された喜びについて話され、そのうちの二人に、ご自身と共に、聖ペトロ広場に参集した信徒たちに祝福を与えるように求められた。

 また、世界の全ての母親たちに向かって、「母の日」に際しての、暖かいお祝いの言葉を述べ、「子どもたちを育て、家庭の価値を守る大事な仕事をなさっている皆さんに感謝します。また、天から私たちを見下ろし、祈りで私たちを見守り続けてくださっている母親たちを思い起こします」と語られた。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

 

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2019年5月13日