♰「私たちは他者を顧みず、顔を背けて通り過ぎていないか」アルゼンチンの黙想会へ

 

教皇フランシスコ「他者の苦しみに顔をそむけず、奉仕する者に」

(2020.7.25 バチカン放送)

 教皇フランシスコが24日、アルゼンチンで行われたオンライン黙想会にビデオメッセージをおくられた。

 オンライン黙想会は、同国のコモドーロ・リヴァダビア教区が霊性コースの一環として開いたもの。「社会的ディアコニア(奉仕)への回心」をテーマに、教区の司牧に携わるおよそ600人の関係者が参加した。

 ビデをメッセージで教皇はまず、この黙想会のテーマである「社会的ディアコニア(奉仕)への回心」について、「誰かに奉仕することーこの世界で自分は一人ではないことに気づき、他者の物的・精神的な必要に配慮すること-です」と語られた。

 そして、「私たちはエゴイズムのために、他者の苦しみを顧みず、顔を背けて通り過ぎることに慣れてしまっている」とされたうえで、イエスはそのような私たちに、「道端に倒れた人の世話をした『善きサマリア人』のように、他者に仕える者となることを願っておられるのです」と強調。

 さらに「人生の道のりの様々な片隅に、お年寄りや子どもたちなど、私たちと同じ人間が、その眼差しを通して、私たちに助けを求めています」と語られ、「この小さい者の一人に、冷たい水一杯でも飲ませてくれる人は、必ずその報いを受ける」(マタイ福音書10章 42節)というイエスの言葉を示された。

 最後に教皇は、「勇気を出して、しっかり物事を見つめる。そうするだけで、あとはすべて自然に進みます」と、人々に奉仕する者となる「ディアコニアへの回心」に努める人々を励まされた。

(編集「カトリック・あい」)

 

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2020年7月26日