☩教皇、ミャンマー、ウクライナのために平和の回復を強く祈る

(2023.1.22 Vatican News   Deborah Castellano Lubov)

 教皇フランシスコは22日の正午の祈りの中で、北西部の町チャンターで歴史的なカトリック教会と市街地が焼き尽くされたミャンマーはじめ、理不尽な攻撃で多くの人々の命が失われているウクライナ、ペルーなど世界の国々で続く悲惨な状況を改めて思い起こされ、これらの悲劇を引き起こしている暴力を強く非難。その終結と平和の回復を強く訴えられた。

 教皇はこの中でまず、14日にミャンマーのチャンターで起きた悲劇を取り上げるとともに、2021年春の軍事クーデター以来、この国の多くの都市で辛い試練の下に置かれている無実の市民らに思いを寄せられ、このような武力闘争が一刻も早く終わり、赦しと愛と平和の時代が訪れることを祈られ、聖ペトロ広場に集まった信者たちにも、ミャンマーのために聖母マリアの取次ぎを願う祈りを捧げるよう呼びかけられた。

また教皇は、世界で暴力による悲惨な状況に置かれている他の国々、特にロシアによる軍事攻撃で大きな人的、物的被害を受けているウクライナ、大統領辞任を要求するデモが激化し警官隊との衝突で多くの死者が出ているペルーなどの状況に強い懸念を示され、主の助けを慰めを祈り、関係者に対して改めて和平実現への緊急の努力を求められた。

 一方、少数派の英語圏地域でここ数年、政治や社会経済での差別的な扱いに対し抗議し権利拡大を求める人々への弾圧、治安部隊による武力行使で多くの犠牲者が出ていたカメルーンで、紛争解決に希望をもたらす動きが出ていることに注目され、和平協定の実施に関わるすべての人に、「対話と相互理解に努め、和平実現に粘り強く取り組むように。互いの出会いによってのみ、未来は共に構築することができます」と励ましの言葉を送られた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2023年1月23日