☩「武器でなく、対話による解決を」教皇、ロシアのウクライナ軍事侵攻の恐れに対して

Ukrainian soldiers keep watch on the frontline between themselves and Russian-backed separatistsUkrainian soldiers keep watch on the frontline between themselves and Russian-backed separatists  (AFP or licensors)

(2021.12.12  カトリック・あい)

教皇フランシスコは待降節第三主日、12日の正午の祈りの最後に、ロシアが隣国ウクライナへの軍事侵攻の姿勢を強め、緊張を高めていることに触れ、「このクリスマスがウクライナに平和をもたらすように」と願うとともに、関係国に対して、対話を通じて危機を回避するよう呼びかけた。

 日米欧の先進7か国(G7)は同じ12日の外相会合最終日に、ロシアのウクライナに対する軍事圧力を非難、同国への軍事侵攻に強い懸念を表明する声明を発表しており、教皇の呼びかけはこれと軌を一にするものだ。

 教皇は12日の正午の祈りの終わりに、世界の教会、宗教団体、人々とともに、「愛するウクライナ」のために祈りを捧げ、「武器ではなく、真剣な対話を通じてウクライナの緊張を解消するように」と世界の関係国に求め、「このクリスマスが、ウクライナに平和をもたらすように」と強く希望された。

 また、この問題に関連して、昨年の武器販売業者による国際的な武器の取引額が前年を上回って増え続けていることを挙げ、 「武器は(問題解決のための)道ではありません」と言明された。

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 ウクライナは、ロシアが大規模な軍事攻勢に備えて、自国との国境沿いに数万人の軍隊を集結させたと非難。これに対して、ロシアは、攻撃計画を否定する一方で、自国の安全を保障する必要を強調している。

 これに対し西側は、12日のG7外相会議の声明で、ロシアのウクライナ侵攻の可能性が高まっていることに強い懸念を表明し、ロシア政府に交渉の席に戻るよう求め、前日11日には、バイデン米大統領が、ロシアがウクライナに進行すれば「ロシアは重大な代償を払い、経済が壊滅する事態に直面するだろう」とプーチン大統領に警告したことを明らかにしている。

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2021年12月13日