☩「子育ての親、働く人、病む人、高齢者の中に聖性を見い出そう」ー「現代の聖性」会議参加者に

教皇フランシスコと列聖省主催の会議参加者との出会い 2022年10月6日 バチカン宮殿教皇フランシスコと列聖省主催の会議参加者との出会い(2022年10月6日 バチカン宮殿で =Vatican Media)

 教皇フランシスコは6日、列聖省主催の「現代の聖性」をテーマにした会議参加者との会見で、使徒的勧告「喜びに喜べ – 現代世界における聖性」で示された「現代の世界で聖性を受肉させることの重要性」を改めて訴えられた。

 教皇は、「神の民の中に聖性を発見するのは、今も重要なことです」とされ、子を愛情をもって育てる両親や、日々の仕事に取り組む人々、病者としての状態を耐え忍ぶ人々、微笑みと助言を絶やさないお年寄りなど、身近な人々の中に聖性を見出すことの大切さを強調。

 さらに、「徳に満ちたキリスト教生活をおくりながら主の弟子として生きる多くの人たちの証しは、聖性への招きに答えるようにと、私たちに呼びかけています」とされ、このような「身近な聖人」たちの存在は、「福音をあますことなく生きることは、すべての人に可能だということを思い出させてくれます」と語られた。

 そして、聖性とは、「努力や諦観の訓練」によるものではなく、何よりも「『神に愛されている』という体験、無償で受け取った神の愛と慈しみの経験」によるものであり、「その神の恵みに対する感謝と喜びが、『神からの恵みと勇気をもってすべてのことに立ち向かうことができるのだ』という確信をもたらすのです」と説かれ、「この喜びがなければ、信仰は、重苦しく、悲しい勤めに過ぎなくなります。聖人になるには喜びに満ち、希望に向かって開かれた心が必要です」と強調された。

 講話の最後に教皇は、「聖人たちは貴重な真珠、福音の言葉の生きた表現、目で見るカテキズムです… 聖人たちの模範が現代の人々の信仰と希望と愛を励ますように」と願われた。

(編集「カトリック・あい」)

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2022年10月7日