☩「共に歩み続けるために、進路を変える勇気を持とう」ー「キリスト教一致祈祷週間」の最終日に

教皇フランシスコ、エキュメニカルな夕べの祈りで 2022年1月25日 ローマ・聖パウロ大聖堂教皇フランシスコ、エキュメニカルな夕べの祈りで 2022年1月25日 ローマ・聖パウロ大聖堂  (ANSA)

「キリスト教一致祈祷週間」の最終日で「聖パウロの回心」の祝日でもある25日、教皇フランシスコがローマの城壁外の聖パウロ大聖堂(サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ)で、”エキュメニカルな夕べの祈り”を主宰され、諸キリスト教教会のローマにおける代表者、様々な教会に属する世界各国の学生たちが参加した。

 教皇は集いの説教で、救い主との出会いを求めベツレヘムに向かう東方三博士の歩みと、完全な一致を目指すキリスト者たちの歩みを重ねられ、「博士たちは、星を見て東の方から旅立ちました。日の光が上る東方から、さらに大きな光を求め、自分たちの知識や伝統だけに満足することなく、神を求める心に突き動かされて出発しました」と語られた。

 そして「イエスの一致への招きに応え、私たちもまた、三博士のように互いに支え合いながら歩むことを希望しています」とされ、「伝統的に様々な衣装で描かれる三人の博士は、民族の多様性だけでなく、異なる伝統を持つキリスト者たちをも象徴しています」と指摘された。

 さらに「博士たちはまずエルサレムに着きましたが、天上を求める彼らが目にしたのは、ユダヤ人の王が生まれたと聞き『不安』を抱いたヘロデ王とエルサレムの人々の地上の残酷な現実であり、空の星の輝きに対する『世の闇の暗い力』でした」とされたうえで、「私たちも、一致への歩みの間には、習慣や安穏を揺さぶる新しい出来事への不安に襲われることもあるでしょう。しかし、復活の主は、私たちをこのような不安から解放し、『恐れることはない』と励ましてくださるでしょう」と話された。

 ベツレヘムに到着した東方の三博士は、家に入り、ひれ伏して幼子を拝んだと聖書に書かれていることについて、教皇は「一緒に同じ家に入り礼拝した博士たちの姿は、ガリラヤの山で復活したイエスを前に一致した弟子たち(マタイ福音書28章17節参照)を先取りしたものであり、一致のための旅を続ける私たちにとって預言的なしるしでもあります」と強調。

 博士たちは「別の道を通って」(マタイ福音書2章12節)自分たちの国へ帰って行った、と書かれていることについては、「イエスに出会う前のサウロのように、私たちも、主が示す謙遜と兄弟愛と礼拝の道を見出すために、”自分たちの習慣や都合”という進路をを変える必要があります」と語られ、「神の御旨に従い、一致の歩みを共に続けるために、進路を変える勇気、回心の勇気を与えてくださいますように」と主に祈られた。

(編集「カトリック・あい」)

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2022年1月26日