☩「児童性的虐待は”精神的な殺人”だ」と教皇ーコロナ感染下で児童ポルノ急増

Pope meets a delegation from the Meter Association on May 15, 2021. Pope meets a delegation from the Meter Association on May 15, 2021.   (Vatican Media)

 また教皇は、現在の世界の児童性的虐待、特にインターネットやソーシャルメディアを使った児童ポルノに関連した性的虐待が深刻化していることを取り上げ、「このような悲劇に対して、公的機関が新たな決意で取り組む必要であるだけでなく、家族や教育者がもっと意識を高める必要があります」と指摘。

 そして、「現在もなお、児童の性的虐待に対する多くの家族の最初の反応は『性的虐待の事実を隠す』こと。これは、家族に限らず、教会、そして他の機関でも常にあることです… 私たちは『隠蔽』という古くからの悪習と戦わねなりません」と強調された。

 教皇はさらに、こうした児童虐待を一種の「精神的な殺人」と表現し、多くの場合、これは「幼年期の抹消」に繋がる、と警告。「性的搾取から児童を守ることは、すべての国の義務。人身売買業者、性的虐待を犯す者を特定、学校、スポーツや娯楽、文化関係の団体、宗教団体、そして個人的な場における児童性的虐待を弾劾し、子供たちを守らねばならない、とされた。

 MeterAssociationの最新の児童性的虐待に関する報告によると、最近の特徴として、コロナ禍の中でインターネットやソーシャルメディアを使った児童ポルノ画像の配信が急増していることだ。調査によると、児童ポルノの閲覧件数は2019年に比べて2020年の一年間では2.5倍にもなっている。

 報告は、「小児性愛と児童ポルノには新型コロナ感染の心配がなく、ワクチンも必要ない。一般社会の活動とは逆の現象が起きている」と指摘し、「コロナ感染で多くの人ば家庭に籠っていることは、子供たちの性的虐待の画像を売り物にする人々にとって、大きな”ビジネス・チャンス”になっている。今のところ、これを止める効果的な”ワクチン”は見当たらないようだ」している。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2021年5月16日