☩「主に信頼し、共に歩き始めよう」ボスニアでの若者の集いに

写真:2019年8月のメジュゴリエでの若者の集い写真:2019年8月のメジュゴリエでの若者の集い  (Radio Medjugorje Mir)

(2021.8.2 バチカン放送)

 教皇フランシスコは2日、ボスニア・ヘルツェゴビナ南部の聖母巡礼地、メジュゴリエで行われている「メジュゴリエ・インターナショナル・ユース・フェスティバル」にメッセージをおくられた。

 この集いは、世界各国から参加する若者たちが祈り、御言葉に耳を傾け、ミサ、聖体礼拝、赦しの秘跡などを通してイエスと出会うことを目的とするもので、 毎年8月1日から6日まで開催されている。

 教皇はメッセージで、今年の集いのテーマ「永遠の命を得るには、どうすればいいのか」( マタイ福音書19,16節、マルコ福音書10章17節、ルカ福音書18章18節を参照)を取り上げ、その答えをイエスの言葉の中に見出された。

 「永遠の命を得るには、どんな善いことをすればよいのでしょうか」という、一人の青年の問いに対し、イエスはまず「もし命に入りたいと思うなら、戒めを守りなさい」(マタイ19章17節)と答えられた。

 教皇は、「戒めとして、イエスはまず、『隣人に自分のように愛しなさい』と言われます。そして、青年が『そういうことはみな守ってきました』と言うと、イエスは『もし完全になりたいのなら、行って持ち物を売り、貧しい人々に与えなさい。そうすれば、天に富を積むことになる」(同19章21節)と説かれた。これは、戒めとは、”褒美”をもらうために守るものではない、見返りを求めない献身的な愛の行為をしなさい、と促しておられるのです」と説かれた。

 そして「最後に、イエスは、そうした行為をしてから『私に従いなさい』と青年に語りかけられますが、これは、自我や物質的な富から自分を解放し、イエスに倣い、共に歩むように、招いておられるのです」とされた。

 この青年は、残念なことに、このイエスの言葉を聞いて、悩みながらその場を去っていくが、これは、「神と物質的な富との間で心を引き裂かれ、リスクを冒すこと、富を失うことを恐れたからです」と教皇は指摘された。

 最後に教皇は、「イエスは皆さん一人ひとりに『私にに従いなさい』と招いておられます。主に信頼して、皆さんの若さを生き、主と共に歩み始めてください」と若者たちに呼び掛け、「この福音書の箇所にある青年のように失望しないように。キリストに倣うことの偉大な模範を生きた聖母マリアを見つめ、迷うことなく主に『はい』と答えたマリアに信頼するように」と勇気づけられた。

(編集「カトリック・あい」=聖書の引用の日本語訳は「聖書協会・共同訳」を使用)

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2021年8月3日