☩「世界は平和に飢えている… 急いで出て行こう!」イタリア北部アスティ正午の祈りで若者たちに

教皇フランシスコ イタリア北部アスティからお告げの祈り 2022年11月20日教皇フランシスコ イタリア北部アスティから正午の祈り(2022年11月20日 =Vatican Media)

(2022.11.20 バチカン放送)

 教皇フランシスコは「王であるキリスト」の祝日の20日、訪問先のイタリア北部アスティのカテドラルでミサを捧げられたのに続いて、正午の祈りをなさった。

 祈りに先立って、教皇はアスティ教区と地元自治体、そしてすべての人々の温かいもてなしに心からの感謝を表された後、教区レベルの「世界青年の日」を記念したこの日、特に若い信者たちに語りかけた。

 教皇は、この日の「世界青年の日」と来年夏にポルトガルで開かれる「世界青年の日・リスボン大会」の共通テーマ、「マリアは出かけて、急いで山里に向かった」(ルカ福音書1章39節)という言葉の観想へと招かれた。

 そして、エリザベトを訪問した時のマリアの若さを指摘。「出かける」「向かう」という2つの動詞を「若さの秘訣」として示され、「マリアは出かけて、向かいました。自分のことだけを考えず、天の高きを見つめ、自分の恐れから抜け出し、助けを必要とする人に手を差し出すために歩き始めたのです」と語られた。

 さらに、「今日、私たちは、”順応主義者”や”携帯電話の奴隷”ではない、マリアのように”世界を変える若者たち”を必要としています…マリアのように、人々にイエスをもたらし、他者をいたわり、兄弟愛に満ちた社会と平和の夢を実現してください」と若者たちに希望され、「世界は平和に飢えています… ウクライナをはじめ戦争に苦しむ世界各地を心に留めつつ、平和のために祈り続けましょう」と呼びかけられた。

 また、教皇は数日前にパレスチナ自治区ガザの難民キャンプで発生した大規模火災で亡くなった子どもたちを含む、犠牲となった多くの人々とその遺族に思いを向け、犠牲者の冥福とともに、長い紛争に苦しむ人々への慰めを、神に祈り求められ、「平和の元后マリア」に捧げたこのカテドラルで、すべての家族や病者をはじめ、すべての人々を聖母の保護に託して祈られた。

・・・・・・・・・・・・

 教皇フランシスコは19、20の両日、イタリア北部ピエモンテ州アスティ県を訪問された。アスティ地方に住む教皇の親類の女性の90歳の誕生日を機会にご自身の家族のルーツを訪ねると共に、同地方の信者らを励ますことが目的。19日は親類の人々と私的な時間を持たれていた。

(編集「カトリック・あい」)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2022年11月21日