☩「マリアの歩みに倣うように」教皇、東欧二か国訪問の最後のミサで「悲しみの聖母」を記念して

 教皇フランシスコは15日午後、スロバキアの首都ブラチスラバ郊外のサスティンの巡礼聖堂に面した広場で、今回の東欧二か国訪問、スロバキア訪問の最後のミサを「悲しみの聖母」の記念として捧げられ、全国から集まった6万人を超える司教、司祭、一般信徒にスロバキアの人々に、聖母マリアの歩み、預言的で、慈しみに満ちた方に倣うように促された。

(2021.9.15 バチカン放送)

 スロバキアでは9月15日に、国民の祝日として「聖母の七つの御悲しみ(悲しみの聖母)」の日を記念する。教皇は、同日午前、スロバキア訪問の最後の公式行事として、西部サスティンの「聖母の七つの御悲しみ巡礼聖堂」に面した広場でミサを捧げられた。

 サスティンに到着した教皇は、「悲しみの聖母」像の前で司教団と共に祈った後、ミサのために聖堂前の広場に集った6万人の信者たちに、特別車「パパモービル」の上から祝福をおくられた。ミサには、90人の司教、500人の司祭が参加した。

 ミサの説教で教皇は、スロバキアの信者たちに信仰の模範として聖母マリアを示され、聖母の信仰に「歩み」「預言」「憐み」の3つの特徴を指摘された。

 「マリアの信仰は『歩む信仰』。その全生涯は、御子イエスの一番弟子として、イエスの後を十字架の下まで歩んでいくものでした」と話された。また、「マリアの信仰は預言的でもありました」とされ、「ナザレのおとめは、世の論理をくつがえし、謙遜な者たちを高く上げ、高慢な者たちを引き下ろす、歴史の中で働く慈しみ深い神の御業の預言だったのです」と説かれた。

 さらに、教皇は、「マリアは憐みのシンボル」とされ、「自らを『主のはしため(注:「聖書協会・共同訳」では「主の仕え女」)』と呼んだマリアは、御子の救いの使命を分かち合い、カルワリオの耐え難い苦しみを経験しながらも、苦しみから逃げることなく、御子において神が苦しみを変容し、死に勝利することを信じて、御子の十字架の下に留まりました」と話された。

 教皇は説教の最後に、「スロバキアの人々の信仰が、常に歩み、預言的な息吹を帯び、憐みに満ちたものとなるように」とその恵みを聖母に祈られた。

こうして、4日間にわたるスロバキア訪問を終えられた教皇は、ブカレストの空港から、帰途に就かれた。

 (編集「カトリック・あい」)

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2021年9月15日