☩「イエスを信じることで、神の業を行うことが出来る」

(2018.8.5 VaticanNews  By Linda Bordoni)

 教皇フランシスコは5日日曜の正午の祈りでの説教で、神との関係を育てるようにしなさい、イエスを信じることが、私たちを霊的に養い、私たちの兄弟姉妹のために良い仕事ができるようにするからです、とサンピエトロ広場に集まった信徒たちに呼びかけられた。

 教皇はまず、この日の福音書の朗読箇所を取り上げ、敬愛するパウロ6世-40年前に地上での人生の最後の時間を送られた”現代性の教皇”-を振り返られた。そして、イエスによって養われ、彼を求めて後を追った群衆について述べた福音書の言葉を受けて、イエスにとって、人々が単に自分の後を追うだけでは十分ではなく、人々がイエスを知り、食べ物、着物、仕事など日々の心配よりも、もっと広く心を開き、「物質的な満足以上のものを人々にもたらすために来た」のだということを、イエスは人々に分かって欲しかった、として、「イエスは真のパン、体だけでなく、人々の心の奥底にある飢えを満たすことのできる霊的な糧を与えることで、人々の心を満たしたいのです」と話された。

 そして、「すぐに消えてしまう食物ではなく、永遠の命のために消えずにいる食物のために働くように」と主が招いておられるのを、私たちも何度となく忘れてしまう、とされたうえで、神を喜ばせる善行をすることで十分と考え、「法律の実践に宗教を矮小化してしまうのは、よくある誘惑」と言われた。

 イエスは私たちが予想しないような指示―「これは神の業、神が送られた方を信じること」を出される。「この言葉は今日、私たちに対しても語られているのです-神の業は、物事を『する』ところにたくさん働くのではなく、神が送られた方を『信じる』ところに働くのです」。そして、「さらにいいことに、イエスを信じることで、私たちは神の業を行うことができるのです。イエスとの愛と信頼の関係に取り込まれるようにすれば、私たちは、福音のかぐわしい香りをもつ、私たち兄弟姉妹のための、良い業を行うことができるでしょう」と強調された。

 最後に、教皇は、「物質的な必要を気にかけねばならない場合でも、それよりもっと大事なのは、イエスとの関係を育てること、”命のパン”であるイエスを信じる心を強めることだ、と言うことを忘れないように。イエスは私たちの、真実、正義、そして愛への飢えを満たすために来られたのです」と締めくくられ、聖母マリアに助けを求める祈りで説教を終わられた。

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2018年8月6日