☩「あらゆる搾取の現実を見つめ、全力を持って対抗しよう」ー人身取引反対の祈りの日に

2月8日に記念された「人身取引反対のための祈りと考察の日」のポスター(イタリア語版)2月8日に記念された「人身取引反対のための祈りと考察の日」のポスター

 この祈りと考察の日を機会に、「強制結婚や、家庭内あるいは労働上の隷属を含む、あらゆる形の搾取を受けている女性と少女たちの状態を心に留め、無数の女性たちが毎年人身取引の犠牲になっている現実を見つめるように」と世界の信徒たちに促された。

 また教皇は「すべての女性、少女たちが受けた苦しみは、キリストの体、人類、私たち自身に刻まれた深い傷です」と強調。「人権が、多様性とすべての人間の尊厳の尊重のうちに、特に基本的権利を侵害された人々へのいたわりを重視するものとして宣言されるよう、闘わねばなりません」と訴えられた。

 教皇は、聖ジュゼッピーナ・バキータの生涯は、「神が一人ひとりに与える癒しによって、私たちが変えられてこそ、人生の変容が可能になる」ということを教えている、と指摘。

 そして、「神の慈しみと愛による癒しは、私たちを深く変え、それによって私たちも兄弟姉妹を受け入れることができるようになる」とされ、「人身取引反対のための祈りと考察の日」を通して、「癒しの経済」を育て、「人身取引のあらゆる搾取に全力をもって対抗しましょう」と世界の人々に呼びかけられた。

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 聖ジュゼッピーナ・バキータ(1868-1947)は、スーダンに生まれ、幼少時に誘拐されて奴隷として売られ、耐えがたい苦難を体験した。16歳の時、イタリア領事の家に引き取られ、やがて領事の友人一家に託されて、イタリアに渡った。ベネチアでカノッサ修道女会と出会い、洗礼を受け、やがて同会の修道女として愛徳にあふれる奉献生活をおくった。2000年10月1日に列聖

(編集「カトリック・あい」)

 

 

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2022年2月9日