☩教皇、アンゴラ訪問初日:「若者のビジョンや高齢者の夢を押しつぶすな」-各界代表らとの会見で

(2026.4.18  Vatican News)  

 アフリカ4か国歴訪中の教皇レオ14世は現地時間18日午後、アンゴラに到着され、首都ルアンダでロレンソ大統領を官邸に表敬訪問された後、各界代表、外交団と会見。「それぞれの立場から、平和と安定の促進に努めるように」と求められた。

 教皇はこの会見の挨拶で、まず招待への感謝を述べ、「私は、神に愛されたこの地における神の御業のしるしを求める巡礼者として、あなた方の民に会うためにここに来ました」と語られた。そして、同国のベンゲラ州で最近発生した洪水について、「被災者のための祈り」を約束されるとともに、「家を失った家族への連帯」を表明され、アンゴラの人々は「被災者を支援する連帯の大きな連鎖の中で団結している」と讃えられた。

Meeting with authorities and civil society was the first public event of the Angolan leg of the Apostolic Journey

 

*あなたがたには強靭さがある、命を単なる”商品”に貶める”利害の連鎖”を断て

 続けて、教皇は、「お国にとって最も重要な資源は物質的なものではなく、人的なもの。あなた方の国民は、売ることや盗むことのできない宝を持っています… 経験に根ざした強靭さがあります。国民には、いかなる逆境も消し去ることのできない喜びがあります」と述べられた。

 その一方で、教皇はこの国における「長年にわたる経済的搾取の構図」に対して警鐘を鳴らされ、「これまで、あまりにも頻繁に、お国の地域は、何かを与えるため、あるいは、より頻繁に、何かを奪うためのものと見なされ、今もなお、そのように見なされています」と指摘。「現実や生命そのものを単なる商品へと貶める利害関係の連鎖」を断ち切るよう求められた。

 

*アフリカは「喜びと希望の宝庫」だが、依然として”搾取”の経済システムが存在する

 また教皇は、アフリカ大陸を「世界にとっての、喜びと希望の宝庫」と表現され、特に「若者たちや貧しい人々は、今も夢を見、今も希望を持ち、現状に甘んじてはいない。これは、単なる政治的プログラムよりも深い変革の力になります」と励まされた。

 そして、「”搾取”の経済システム」の影響にも言及。それが「苦しみ、死、そして社会的・環境的災害をもたらしてきました… そのようなシステムが依然として、『差別し、排除する開発モデル』を推し進め、なお、それが”唯一可能なもの”として自らに押し付けようとしています」と警告。

 そのうえで教皇は、聖パウロ6世教皇の言葉を引用され、「教皇は、『商業的、快楽主義的、物質主義的な文明』を批判なさいました。そのような”文明”は、完全な時代錯誤であるにもかかわらず、未来であるかのように装っている。そして、教皇は『この世代は別の何かを待っている』とされました」と述べられた。

 

 

*人生は、出会いの中でしか花開かない、まず「対話」から

 多くのアフリカ諸国が直面する政治的・社会的課題に言及された教皇は、そうした課題解決のための対話の重要性を強調。「人生は、出会いの中でしか花開かない。その初めは対話です」とされる一方で、「意見の相違が、紛争へとエスカレートする可能性」も指摘。

 「そのような事態を避ける最も適切な方法は、フランシスコ教皇は言われたように、意見の相違を受け入れ、相違を解決し、新たなプロセスの一環へと変容させること」と語られた。た。

*アンゴラの責任ある立場の人たちに―人々の喜びなくして刷新はなく、出会いなくして政治はない

 続いて教皇は、アンゴラの責任ある立場にある人々に直接、語りかけ、「意見の相違を恐れてはならない。若者のビジョンや高齢者の夢を押し殺してはなりません」と促され、「包摂的な統治アプローチ」を奨励するとともに、「公益を特定の利益よりも優先し、自分の役割と全体を混同しないように」と強く求められた。

 また、「希望と喜び」の政治的側面について、「『希望と喜び』は、単なる個人的な感情ではなく、社会を形作る力。諦めや引きこもりの誘惑に対抗する、強烈かつ広範な力です」と強調された。

 さらに、「分断と落胆」に依拠する政治戦略に陥らないよう警告され、教皇フランシスコの言葉を引用する形で、「フランシスコは『支配するための”最善”の方法は… 絶望と絶え間ない不信を撒き散らすことだ』と批判されました。そのようなアプローチが二極化」を招き、社会的結束を弱めることを強調しておられます」と指摘。

 『分断と落胆」の代わりに、「真の喜び」に依拠する政治を勧められ、「それが、刷新の源です」とされたうえで、キリスト教の信仰と結びつけ、「聖霊の実は… 愛、喜び、平和です… 社会生活は尊厳と相互承認に基づく関係に依存している。喜びなくして刷新はなく、出会いなくして政治はなく、他者なくして正義はない」と言明された

*アンゴラの未来を確信する、社会のあらゆる層を含む共同の取り組みを

 挨拶の締めくくりに、教皇はアンゴラの未来への確信を表明し、「社会のあらゆる層を含む開発への共同の取り組み」を求め、このプロセスにおけるカトリック教会の役割を再確認されたうえで、「教会は、公正な共存モデルの成長促進を追求しています」と述べられた。そして、「詩編に『家を建てる者の捨てた石が、隅の親石となった』という言葉があります。神がアンゴラを祝福されますように!」と願われた。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2026年4月19日