(2023.12.8 Vatican News Francesca Merlo)
無原罪の聖マリアの祝日の8日、教皇フランシスコは正午の祈りの説教で、受胎を告知されたマリアが取った二つの態度-「驚き」と「忠実」を挙げ、神の祝福を大切にし、感謝を示し、『主が今、ここにおられること』を喜びを持って受け入れるために日々の小さな選択をすることの重要性を強調された。
説教で、教皇は、天使がマリアにイエスの誕生を予告した福音書の場面(ルカ1章26‐38節)を取り上げ、マリアがとった、神の働きに対する「驚き」と「忠実」という二つの態度は、「彼女が受けたユニークな賜物-罪から完全に自由な心-を、どのように守ろうとしたかを理解する助けになります」と語られた。
教皇は、まず「驚き」に注目され、天使がマリアに「おめでとう、恵まれた方」と呼びかけたことを取り上げ、「マリアは『恵まれた方』と言われて、最初は『当惑』しましたが、それが『神の愛に満ちている』という意味だと分かって、『驚いた』。 この反応は非常に重要です」とされ、「なぜなら、主の賜物を決して当然のことと考えるべきではないからです。神の賜物やいただいと良いことについて謙虚に話し、その驚きを他の人の前で表すことも重要です」と説かれた。
次に、教皇は、マリアが見せたもう一つの反応、つまり「単純なことに対する忠実さ」について語られた。 「福音書には、天使から告知を受ける前のマリアについて書かれていませんが、彼女は、ナザレという村に住む他の人たちと同じ、純朴な少女でした。 そして、その純朴さゆえに、神の恵みによって彼女が宿した汚れなき御心を、純粋に保ち続けたのです」と指摘。このマリアの姿勢から、「神の偉大な賜物を歓迎するには、より日常的で目立たないものを大切にする方法を知る必要があることを知ることができます」と語られた。
そして、「聖母は、日々の善への忠実さによって、神の賜物が彼女の中で成長することを受け入れたのです」とされ、すべての信徒に対して、「神への忠実さが重要であることを、自分は確信しているか」「福音を読み、祈り、ミサ聖祭に参加し、私心の無い奉仕をする時間を作っているか」を自問するように勧められ、 「そうすることは、主が今、ここにおられることを喜んで受け入れるための『小さな選択』です」と強調された。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)