教皇フランシスコは11日正午のお告げの祈りの後の説教で、三つの重要な出来事を取り上げられた。
*スペインで16人が列福
まず、教皇は、スペインの殉教者16人が列福されたたと発表した。
列福式は10日にバルセロナで行われ、福者となった16人は、男女聖職者13名と一般信徒3名。うち聖職者と一般信徒9名はCongregation of St Peter in Chainsの会員。女性聖職者の3名はCapuchins of the Mother of the Divine Shepherd、1名は Franciscans of the Sacred Heartの修道女。全員が20世紀に起きたスペイン内戦中に宗教的迫害を受け、信仰を貫くために命を落とした。
教皇は列福発表を、「このような勇気ある証人たちのために、主を讃えましょう」と締めくくられた。
*第1次世界大戦から100年
続いて教皇は「今日は、第一次世界大戦終結から100年に当たります。この戦争を、私の前任者、ベネディクト16世は『無用な殺戮』とされました」と語り、この日を記念して、イタリア時間本日午後1時30分に世界中で鐘が鳴らされる、とされた。
また、第一次大戦は、「戦争の文化」を否定し、「世界の多くの地域で今も血を流し続けている争いを終わらせるためのあらゆる正当な手段を求めねばならない」という、「強い警告」となっている、と強調。11日が、平和に努める者の象徴となっているトゥールの聖マルティヌス*の祝日に当たっていることを取り上げ、「彼は自分のマントを二つに裂いて、貧しいひとに与えました。このような人間的な連帯の振る舞いが、平和構築への道を、私たち一人ひとりに示すものとなりますように」と訴えられた。
(「カトリック・あい」注*聖マルティヌスは、ローマ帝国 の属州 パンノニア (現在のハンガリー )に生まれ、兵役に就いた。兵士の頃、雪の中で凍えていた半裸の物乞いに、自らのマントを半分裂いて与えたが、その夜、彼の夢の中に、半分のマントをまとったイエス・キリスト が現れ、「まだ受洗もしていないローマの兵士マルティヌスが、私にこのマントをくれた」と言ったといわれる。これをきっかけに洗礼を受け 、修道士 となったマルティヌスは、ポワティエ 郊外にガリア 地方初の修道院を建て、さらにトゥール の司教 となった 。
*18日は第2回 World Day for the Poor
最後に、教皇は一週間後の18日に、様々な機関、団体とともに第2回World Day for the Poor が実施されることを確認。この日の事業の一つとして、バチカンの聖ペトロ広場に医療措置が必要な人々のための緊急医療救護所が設置されることを明らかにするとともに、「この日が、最も小さな人々、社会から無視されている人々の求めに大きな関心を払うように、皆を促す日となるように望みます」と語られた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」)