☩教皇カメルーン訪問2日目:バメンダでの平和の集会「『戦争の支配者たち』に警告するー破壊は一瞬だが、再建は一生かけても足りない」

2026.04.16 Viaggio Apostolico in Camerun - Incontro per la pace con la Comunità di Bamenda
(2026.4.16 Vatican News  Kielce Gussie)

 アフリカ4か国歴訪中の教皇レオ14世は16日昼、カメルーンのバメンダで開催された平和をテーマとした集会であいさつされ、「『破壊は一瞬だが、再建は一生かけても足りない』という事実を認めようとせず、武器に何十億ドルも費やす一方で、人々の癒やしには何の貢献もしない『戦争の支配者たち』に対して警告された。

 教皇はこの日、暴力の応酬が小康状態のカメルーンの北西部の英語圏の都市バメンダを訪れた。空港で地元当局者と面会された後、バメンダ大司教区の聖ヨセフ大聖堂へと向かわれ、「平和の集い」のためにバメンダの人々とお会いになった。

 礼拝堂での短い祈りの時を皮切りに、教皇とバメンダのアンドルー・ンケア・フアニャ大司教は大聖堂に入り、賛美歌と大司教の挨拶で迎えられた後、平和の集いでは、 プロテスタントやイスラム教の代表者や女子修道会の代表などと共に、まず、国内避難民たちの証言に耳を傾けられた。

 

 

「苦しみという生きた経験」が、神の臨在へのあなたがたの信仰を強めた

 証言に共感された教皇は、共同体における彼らの「苦しみという生きた経験」が神の絶え間ない臨在への信仰を強めたことに感銘された。

 そして、フアニャ大司教が引用した預言者イザヤの言葉-「山々の上を、平和を告げる使者の足は、なんと美しいことか!」 (イザヤ書52章7節)を取り上げ、(バメンダの人々の足は)「虐待されながらも、植物と果実が豊かな、血に染まりながらも肥沃なこの土地の塵にまみれている」とされ、「バメンダの方々の足は、直面する困難にもかかわらず、人々を遠くまで運び、共同体は善の道を歩み続けてきました」と讃えられた。

 またご自身がこの街に迎えられたことに感謝され、「私はここに平和を宣言するために来ている…そして、バメンダの皆さんは私に平和のメッセージを伝えてくれています」と語られた。

 

*バメンダよ、あなたは丘の上の町だ、全ての人の目が輝いている

 教皇は、先の証言に立ち返り、カメルーンを襲っている危機(分離主義者と政府間の継続的な武力紛争)が、「キリスト教徒とイスラム教徒の共同体を近づけた」ことを強調。「実際、皆さんの宗教指導者たちは『平和のための運動』を組織るために結束され、運動を通じて対立する双方の仲介を図ろうとしておられます」と努力を讃えられ、「このようなことが、世界中の他の場所でも可能になることを願っています」と述べられた。

 同時に、「自らの軍事的、経済的、政治的利益のために宗教や神の名そのものを悪用し、神聖なものを闇と汚物の中に引きずり込む人々」に対して警告を発せられた。

 そして、バメンダの人々が、この10年近くに及ぶ紛争にもかかわらず、正義を渇望し、正義を追い求めていることに注目、「それは、まさに『世の光」です。バメンダよ、今日、あなたは丘の上の町であり、すべての人の目が輝いている」とされ、希望を失うことのないように、と人々を励まされた。

神の創造物に対する搾取を断罪し、拒絶するように

 暴力によってトラウマを負った人々のケアに当たる人々、特に信徒や修道女たちに向けて、教皇は、しばしば見過ごされ、かつ危険を伴う彼らの働きに感謝された。

 そして、 「『戦争の支配者たち』は、『破壊するのに一瞬しかかからないのに、再建するには一生かかっても足りない』という事実を認めないふりをしています。権力者たちが殺戮と破壊に費やされる数十億ドルには目をつぶりながら、癒やし、教育、復興に必要な資源はどこにも見当たりません」と強く批判。

 さらに、「アフリカの土地から資源を収奪する人々は、それで得た金を武器の購入に充て、『不安定化と死』の終わることのない循環を続けさせている」と語られた教皇は、これがいかに「逆さまな世界」であるかを論られ、「神の創造物に対するこのような搾取を断罪し、拒絶するように」と、すべての人に呼びかけた。

 教皇は、「私たちを反対の方向、すなわち人間の兄弟愛に満ちた持続可能な道へと導く、断固とした方針転換―真の回心」を求められ、「世界は、一握りの暴君たちによって荒廃させられていますが、それでも多くの支え合う兄弟姉妹によって支えられている。平和は、”発明”されるものではなく、隣人を兄弟姉妹として受け入れるときに、私たちが発見するもの。家族とは、私たちが選ぶものではなく、同じ共通の家に共に暮らす中で受け入れるべき人々のこと」と言明された。

*私たちが今もなお「互いを愛そうとしていること」を神に感謝しよう

 

 結びに、教皇は、フランシスコ教皇が使徒的勧告『福音の喜び(Evangelii Gaudium)』で述べておられる言葉-「人々の心の中にいる、という私の使命は、単に私の人生の一部というだけではありません… それこそが、私がこの世にいる理由です」(273項)を引用され、「私は、まさに、この同じ心と使命を持ってバメンダを訪れたのです」と説明。

 そして、「私たち一人ひとりが、『それぞれの召命の中で共に歩む』という『静かな革命』の一員となり、『隣人を愛する』という使命を具体的な形で育んでいくように… イマームが言われたように、現在の危機が宗教戦争へと発展することなく、私たちが今もなお互いを愛そうとしていることを、神に感謝しましょう」と呼びかけられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2026年4月17日