Palestinians mourn during the funeral of loved ones killed in Israeli strikes in Khan Yunis in the southern Gaza Strip on 23 March (AFP or licensors)
(2025,3,23 Vatican News Francesca Merlo )
教皇フランシスコは23日、ジェメリ病院での肺炎治療を終えバチカンにお戻りになる前、病院のバルコニーから、中庭に集まった3000人を超える人々にあいさつされ、祝福を与えられた。
同時に教皇は、準備された正午の祈りの説教をテレビやラジオなどを通じて発表。その中で、パレスチナのガザ地区やウクライナ、その他の地域で苦しみ続ける人々を思い、戦闘停止を改めて強く訴えられた。
教皇はまず、パレスチナの人々のために祈りを捧げ、「ガザ地区に対するイスラエルの激しい空爆が再開され、多数の死傷者が出ていることに心を痛めています。 私は、即時の武器停止を求めます。そして、勇気をもって対話を再開し、すべての人質が解放され、最終的な停戦が実現するよう求めます」と強調。
さらに、ガザ地区における「非常に深刻な」人道的状況を指摘され、紛争当事者および国際社会が緊急に取り組む必要があると訴えられた。
続けて教皇は、南コーカサスにおける和平に関して、アルメニアとアゼルバイジャンが最終的な和平合意に向けて動き出していることを取り上げ、「これが希望の兆しとなりますように」と祈られた。そして、「世界の他の地域における紛争も、対話と善意を通じて解決への道を見出すことができますように」と願われた。
また教皇は、この日のミサで読まれたルカ福音書の箇所、「実がならない、イチジクの木のたとえ」(12章7節)を取り上げ、「神は、私たち人間を慈悲深く、忍耐強く、決して疲れを知らない愛で見ておられます。この世には、あらゆる苦しみがある一方で、あらゆる希望もある。それは、特に、困難や不安の多い今の時代に、私たちが日々の生活の中で培うよう求められている忍耐と同じものです」と述べられた。
最後に、教皇は、教会と世界が平和の道を歩むよう、聖母の取り次ぎを祈るよう、そして、「特に苦しみの続くウクライナ、パレスチナ、イスラエル、レバノン、ミャンマー、スーダン、コンゴ民主共和国のために祈るように」と信者たちを促された。
また、入院中に、ご自分のために祈りを捧げて支えてくれた人々に感謝され、「皆さんの存在を近くに感じています」と語られ、彼らへの祈りを捧げることを約束された。