
(2024.7.21 Vatican News Linda Bordoni)
教皇フランシスコは21日、年間第16主日の正午の祈りで、26日に開幕するパリ・オリンピック、パラリンピックが今世界各地で続いている戦争の「休戦」の機会となり、参加する選手たちが「平和の使者」となることを願われた。
教皇は、今週26日からパリでオリンピックが始まり、その後パラリンピックが続くことを思い起こされ、「古代の伝統に従い、オリンピックが戦争に休戦を確立する機会となり、平和への真摯な意志を示すことを願います」と強調。
そして、「スポーツには、異なる文化を持つ人々を平和的に結びつける大きな社会的力もあります… オリンピックというイベントが、私たちが築こうとする、すべてを包み込む世界の象徴となり、アスリートたちがスポーツの証しとともに平和の使者となり、若者にとって貴重な模範となることを願っています」と述べられた。
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「オリンピック休戦」の伝統は、もともと、常に互いに対立していたギリシャの都市国家のすべてのアスリートと観客が古代オリンピックに安全に参加できるようにすることを目的としていた。そして、1990年代に、国際オリンピック委員会は、アスリートとスポーツ全般の利益を保護し、スポーツの力を活用してより広く平和、対話、和解を促進することを目的として、オリンピック休戦の概念を復活させることを決定した。
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そして、教皇は、この日の正午の祈りで、平和への祈りを繰り返され、「戦争の犠牲となっているウクライナ、パレスチナ、イスラエル、ミャンマー、そして他の多くの国々を忘れないようにしましょう。忘れないようにしましょう、忘れないようにしましょう、戦争は敗北です!」と訴えられた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)