
19日に行われるウクライナにおけるラテン典礼教会の組織再建35周年記念式典を前に、教皇レオ14世は11日、式典に参加する教皇特使のギャラガー国務省外務局長に書簡を託された。
教皇はその中で、20世紀における教会の迫害を振り返り、平和と家族、そして戦争によって苦しむすべての人々のために祈るよう促すとともに、現在も続くロシアによるウクライナ武力侵略の「残虐さ」によって苦められ、今も苦しめられている死者を含む全ての信者のために祈るよう呼びかけ、信者たちに対しても、世界と家庭の平和を神に懇願するよう促された。
記念式典は19日、ウクライナ北部のベルディチフにある「カルメル山の聖母」国立聖堂で行われる。カトリック教会の代表団は、ギャラガー特使のほか、リヴィウ大司教のレゴヴィチ司教補佐と、ルツク教区の教区書記、パヴロ・ホミアク神父で構成される。
書簡で教皇は、1234年にグレゴリウス9世教皇が、現在のウクライナ領内に住むラテン典礼の聖職者および信徒たちに送った書簡の言葉を取り上げた。その書簡では、グレゴリウス9世が、教会が「献身的で謙虚な子供たち」に対して特別な慈愛を示し、「邪悪な者たちの攻撃によって彼らが苦しめられることのないよう、母なる慈愛の盾をもって彼らを守っている」と記している。
さらに教皇は「信仰への熱意と献身に満ちた彼らは、神の御名の礼拝が広まることを守るための防壁を築き、そのために、絶えず罠を仕掛けるキリスト教信仰の迫害者たちの手によって、しばしば嫌がらせや傷害、略奪に耐え忍んだ」と回想。
その後の数世紀にわたって、「ウクライナの地に住むカトリックの聖職者や信徒たちは、歴史上の多くの出来事の中で、力強い信仰を証ししました。とりわけ20世紀、第二次世界大戦の後、「ウクライナ国民が”ソビエト・イデオロギー”に感化された体制の下に置かれた時期、カトリック教会が完全に根絶することを目的とした、行政当局による残酷な迫害にさらされた時期において、その証しは顕著ででした」と述べられた。
そして、「その後、ウクライナの教会共同体は、新たな命を見出し、再び成長を遂げました」と強調された。
書簡の最後に教皇は、「戦争の残虐さゆえに深く苦しんでいる、あるいは苦しんできた、すべてのウクライナの信徒―生者も死者も―のために祈るよう求められ、ギャラガー特使に対しては、「式典に参加する人々に、世界と家族のために平和を懇願し、神の戒めへの忠実さを揺るぎなく保つ」よう励ますことを願われた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)