A resident carries belongings over debris next to a damaged building in Naypyidaw on March 28, 2025, after an earthquake in central Myanmar (AFP or licensors)
(2025.3.28 Vatican News Francesca Merlo)
ミャンマーを震源地とした大地震の被害が拡大する中で、教皇フランシスコは、被害が深刻化している同国とタイの人々に対し、寄り添いと祈りを捧げられた。犠牲者の魂のために心からの祈りを捧げ、この悲劇の被害者すべてに精神的な寄り添いを約束された。
また、被災者の救出やケアにあたる人々全員にも思いを馳せ、「神の贈り物である忍耐と不屈の精神で、負傷者や避難民のケアを続けていくことができるように」と祈りを捧げられた。
この大地震による死傷者を含め被害の全容はまだ明らかになっておらず、救援・援助機関の対応も難航している。軍事政権下にあるミャンマーでは、長年にわたり通信や情報へのアクセスが困難な状況が続いてきたこともある。
死者の数はまだ確認されていないが、同国の関係者は、被害を「甚大」とし、死傷者は数百人に上る可能性が高い、と述べた。ミャンマーの首都ネピドーの主要病院も被害を受け、「多数の死傷者が出ている地域」にあり、数百人の負傷者が建物の外で治療を受けている。ミャンマー政府は「最も被害のひどい地域では血液が不足している」と発表した。
(バンコクで倒壊した建物の現場=AFPまたはライセンサー)
ミャンマーでは、この災害を受け、6つの地域で非常事態が宣言された。現地の衝撃的な映像がウェブ上に次々と投稿されており、大きな橋の崩壊を捉えた動画など、建物やインフラの深刻な被害が映し出されている。地震の影響がどこまで及んでいるのかは依然として不明だが、人的被害が甚大であることは明らかだ。
この地震は隣国タイにも被害を与え、首都バンコクでは、建設工事中の高層ビルが崩壊し、建設作業員3名が死亡、数十名が負傷した。タイ政府は、81人が瓦礫の下敷きになっている、と発表。バンコクを被災地域に指定した。
ミャンマーでは今回の大地震以前に、軍と反政府武装勢力の抗争で300万人以上が国内避難民となり、人口の3分の1以上が緊急の人道的支援を必要する事態が続いているが、地震の震源地はミャンマー中央部にあり、 地震によるさらなる緊張は、海外の援助機関を含め緊急支援も沿革に勧められない可能性もある。
中国メディアによると、地震は雲南省と四川省でも観測され、ミャンマー北部との国境にある瑞麗市では負傷者と家屋の損傷が発生した。 カンボジア、バングラデシュ、インドでも揺れが報告されている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)