(2023.10.27 Vatican News Linda Bordoni)
27日を「世界の平和を求める祈り、断食、苦行の日」と定められた教皇フランシスコは同日夜、バチカンの聖ペトロ大聖堂で、シノドス総会参加者をはじめ多くの信者たちとともに、1時間にわたる祈りを捧げられた。
福音の朗読、瞑想、ロザリオの祈りなどが行われる中で、教皇は聖母マリアのイコンに目を向けられ、「私たちはあなたの前に立っておられす。 あなたは私たちの母親であり、あなたは私たちの戦いと傷をご存じです」と語りかけられた。
そして、「平和の女王、あなたは私たちと私たちのために苦しんでおられます。あなたは私たちの世界を引き裂いている紛争や戦争に苦しんでいる多くの子供たちをご覧になり、私たちのために苦しんでおられます… そして、この暗い時に、私たちは自分自身と問題を、私たちの不安と恐怖をご存じのあなたの母の心に委ねます」と祈られた。
また教皇は祈りの中で、光と希望の源である聖母マリアの優しさ、愛、そして試練にいつも応えられたことを思い起し、悲しみの夜を通して、主の復活の希望を持ち続けるための助けを祈られた。
さらに、「平和の道から外れ、迷い込んだ私たち人間家族に慈悲の目を向けてください」とされ、混乱と大きな危険の中にある私たちの世界のために、平和の仲立ちとなってくださるように祈られ、「私たちに、人生を大切にし、あらゆる人の暮らしをケアし、戦争の愚かさを拒否することを教えてください…」と願われた。
そして、聖母マリアがしばしば私たちに祈りと悔い改めを促されたことを思い起こされ、私たちの世俗的な気晴らしがしばしば私たちを惑わせたことを顧み、「私たちをもう一度助けてください。自分自身だけでは、私たちは成功できません。 あなたの御子がいなければ、私たちは何もできません。あなたは私たちを。私たちの平和であるイエスに連れ戻してくださいます」と語りかけられた。
続けて教皇は、「慈しみの母、私たちは慈悲を訴えます! 平和の女王、私たちは平和を求めて訴えます! 憎しみによって投獄された人々の心に触れてください。紛争を掻き立てる人々の心を改めてください… 子供たちの涙を乾かし、年配の人、孤独な人、傷を負った人、病いの人を力づけてください。自分の土地と愛する人から離れさせられた人たちを守ってください」と聖母マリアに懇願された。
さらに、私たち自身と私たちが持っているすべてのものを聖母マリアの無原罪の心に信頼して委ね、教皇は祈られた—「私たちは、あなたに教会を捧げ、教会がイエスの愛を証しする中で、調和のしるし、平和
の道具となってくださるように。あなたに、私たちの世界、特に戦争の国と地域を捧げます」。
教皇は、「きらめく光が紛争の暗い夜を照してくれるように、国家の指導者たちが平和の道を求めるように」と祈られ、聖母マリアに次のように執り成しを願われた。「すべての人々の女王、邪悪な者に唆され、力と憎しみで目が見えなくなっている、あなたの子供たちを和解させてください。あなたは、すべての者のそばにおられ、私たちの距離を短くされます。 誰もに思いやりを示されるあなたは、互いを大切にすることを私たちに教えてくださいます。 主の優しい愛を明らかにされるあなたは、私たちを主の慰めと平和の証人となさいます。 平和の女王、私たちの心に、神の調和の賜物を贈り物に注いでくださいい」。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)