
(2024.12.23 Vatican News) 教皇フランシスコは22日、待降節第4主日の正午の祈りの最後に、世界のすべての戦闘地域におけるクリスマス停戦を呼びかけ、モザンビーク、ウクライナ、聖地などの土地に向けた平和、希望、和解のメッセージを繰り返された。
教皇は、戦争と暴力による苦しみに耐えているすべての人々に対して深い懸念を表明した。その言葉は、クリスマスまであと3日となった日曜日のアンジェラスの祈りの直後に、教皇が信者たちに挨拶した際のものだった。
教皇は、貧困と暴力の狭間に置かれているモザンビークに言及し、「関心と懸念」を表明され、「対話と共通善の探求が、不信と不和に打ち勝つことを祈る」と述べた。 また、他の紛争地域で罪のない子供たちに「あまりにも多くの残酷な仕打ち」が加えられていることを非難された。
そして、「苦しむウクライナでは、都市に対する攻撃が続き、時には学校や病院、教会が被害を受けています。武器が沈黙し、クリスマス・キャロルが響き渡りますように。クリスマスに、ウクライナ、聖地、中東全域、そして全世界のすべての戦線で停戦が実現しますように」と願われ、「ガザ地区で起こっている残虐行為を思うと悲しくなる。機関銃掃射された子どもたち、学校や病院への爆撃… あまりにも多くの残酷さ!」と強く嘆かれた。
風邪のために祈りを捧げた宿舎サンタ・マルタの礼拝堂から正午の祈りを捧げられた教皇は、子供たちや母親たち、バチカンにあるサンタ・マルタ診療所の患者たちと過ごした喜びを振り返られた。シスター・アントニエッタ・コラッキの愛情に満ちた奉仕を称え、彼女をそこにいる人々の「おばあちゃん」と表現した。「心が喜びで満たされたと述べ、すべての子供たちは神からの贈り物です」と強調した。
最後に、教皇は、この機会に子供たちとその家族が立ち寄った聖ペトロ広場の「バンビーネッリ(幼子キリストの像)」に恒例の祝福をなさった。子供たちは、この像を自宅のキリスト降誕の馬小屋に置く。教皇は、この行為を「単純素朴だが重要なジェスチャー」とされ、誰もが祖父母を思い出し、「この数日間、誰も孤独にならないように」と願われた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)