8日、在位1周年を記念してイタリア南部の都市ポンペイとナポリを訪問された教皇レオ14世は、ポンペイの「ロザリオの聖母」聖堂前の広場でミサを捧げられ、各国を苦しめている数々の戦争を想起され「神のあふれるような慈悲が私たちの心と世界に平和をもたらすように」と祈られた。
教皇はミサ中の説教で、自身がポンペイのロザリオの聖母の祝日に教皇に選出されたことを振り返られ、「それゆえ、私はここに来て、私の奉仕を聖母マリアの庇護の下に委ねなければなりませんでした… レオという名を選んだことは、私をレオ13世の足跡に立たせるものです。レオ13世の多くの功績の中には、聖ロザリオに関する広範な教導権の確立も含まれています」と語られた。
また、聖バルトロ・ロンゴとその妻マリアンナ・ファルナラーロ・デ・フスコ伯爵夫人の功績について言及され。二人は共に、西暦79年の噴火によって偉大な文明が埋もれたベスヴィオ山に、この聖堂の礎を築いた。
そして教皇は、2003年の「ロザリオの年」の終わりにこの聖堂で聖ヨハネ・パウロ二世が語られた言葉を引用し、「今日、古代ポンペイの時代と同様に、キリスト教の価値観から遠ざかり、その記憶さえ失いつつある社会に対して、キリストを宣べ伝えることが必要です」と強調された。
受胎告知の神秘に触れた教皇は、「アヴェ・マリア」が喜びへの招き、と指摘。「それは、天使ガブリエルの言葉は、罪によって傷ついたこの世界に、イエスを通して神の慈しみの愛がもたらされたことを、マリアに思い起こさせたからです」とされた。
さらに、「聖母マリアは、教会を、『イエスを迎える道』へと導いています。彼女の『はい、私は主の僕です』という言葉が、イエスと教会の両方を生み出したからです。この歴史的瞬間には、心を惹きつけ、聖ロザリオの祈りが根を下ろすあの瞑想的な高みへと心を高める甘美さと力があります」とされ、ロザリオの祈りが救いの歴史に根ざしていることに注意を向けられた。
そして、「ロザリオを祈るとき、私たちは神への愛を新たにします。聖母へのあらゆる愛の行為は、私たちをイエスへ立ち戻らせ、すべてのキリスト教生活の源であり頂点である聖体へと導きます」と説かれ、「ロザリオはマリア的な形をとっていますが、その核心はキリスト論的かつ聖体論的です」と指摘。多くの世代のキリスト教徒がロザリオによって形作られてきたことを想起された。
教皇はさらに、「ロザリオの祈りは、最も本質的なキリスト教神学の宝庫を内包しつつ、神秘的な高みへと到達することを可能にするもの」とされ、 「キリストの神秘、そして聖母の優しさをもって唱えられるキリストの聖なる御名以上に、本質的なものがあるでしょうか?」と問いかけ、「私たちはこの御名によってのみ、救われるのです」と強調された。
続けて、「ロザリオが私たちの心を世界の必要、とりわけ家族の重要性と平和への願いへと向かわせるもの」と述べられた教皇は、今なお世界中で繰り広げられている多くの戦争に言及され、それらは「政治的・経済的であると同時に、精神的・宗教的な面においても、新たな献身を必要としています」とされ、「平和は心の中に生まれます。私たちは、ニュースが日々私たちに突きつける死の光景に、ただ諦めていてはなりません」と訴え、「神の愛の神聖な力が世界を救うよう、平和のためにロザリオを祈るように」と世界中の信者に呼びかけられた。
説教の最後に教皇は、「(マリアの)取り次ぎを通して、平和の神からあふれんばかりの慈悲が注がれ、人々の心を動かし、怨恨や兄弟殺しの憎しみを鎮め、(世界の)政府の特別な責任を担う者たちを照らしますように」と願われた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)