Thousands of volunteers gathered in St. Peter’s Square for Mass on Sunday as the Pope recovers in hospital (VATICAN MEDIA Divisione Foto)
(2025.3.9 Vatican News Devin Watkins )
教皇フランシスコは9日、四旬節第一主日の正午の祈りのために用意された説教原稿で、病める人々を思いやるようすべての人々に呼びかけ、激しい紛争により苦しむ多くの人々のために祈りを捧げられた。
教皇は、キリスト教徒たちに、この四旬節の期間を「浄化と精神的な再生の時、信仰、希望、慈愛の成長の道」とするよう呼びかけられた。
また、「特に病人の世話をしている多くの人々について考えています… 彼らは世話をしている人々にとって主の存在を示すしるしです」とされ、「私がこの病院に長期入院している間、特に医師や医療スタッフの方々から、思いやりある奉仕と優しさを感じています。心から感謝しています」とも述べれた。
そして、病気や戦乱など困難に直面しているすべての人々に「優しさの奇跡」が訪れ、苦悩の夜に「小さな光」を感じることができるように、と願われ、この日午後バチカンで予定されているバチカンの職員たちの黙想会に、ビデオを通して参加することを表明された。
教皇は続けて、週末にローマで開かれた「ボランティアの世界のための聖年」を振り返られ、「市場の論理に支配され、あらゆるものが利潤追求の基準に左右される危険にさらされている私たちの社会において、ボランティア活動は預言であり、希望のしるしです。なぜなら、ボランティア活動は無償性、連帯、そして最も必要としている人々への奉仕を第一とすることを証言するものだからです」と語られ、善意から地域社会でボランティア活動を行う世界のすべての人々に感謝の意を表され、「彼らの思いやりは、他者の希望を再び呼び覚ます助けとなるでしょう」と励まされた。
説教の最後に教皇は「殉教のウクライナ、パレスチナ、イスラエル、レバノン、ミャンマー、スーダン、コンゴ民主共和国に、平和の恵みがもたらされますように」と祈られ、シリアで最近発生した暴力事件に関連して、「社会のあらゆる民族や宗教的構成要素、特に一般市民を完全に尊重するように」と呼びかけられた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)