
Sudan’s army soldiers celebrate the army’s liberation of an oil refinery, in North Bahri
(2025.1.26 Vatican News Devin Watkins)
教皇フランシスコは26日の正午の祈りに続けて、アフリカのスーダンで紛争当事者たちに対して、「世界で最も深刻な人道的危機を引き起こし、人々に甚大な苦しみをもたらし、隣国南スーダンに劇的な影響を及ぼしている敵対行為」を停止するように強く促された。
そして、「ただちに戦闘を停止し、交渉のテーブルに就く」よう求め、世界の国々、国際機関などに対しても、「和平交渉を支援し、人道的支援を促進」するよう訴えられ、「スーダン、南スーダン両国の国民に寄り添い、同胞愛と連帯を呼びかけ、あらゆる形態の暴力を回避し、操られることのないよう促します」と言明された。
また、教皇は、武装集団の衝突で多くの民間人が命を落とし、3万人以上が家を追われている南米コロンビアのカタトゥンボ地方の状況についても懸念を表明。「私は彼らに寄り添い、祈りを捧げます」と述べられた。
続いて教皇は、この日に記念された「世界ハンセン病の日 (WLD)」に言及し、ハンセン病患者を社会が全面的に受け入れるよう呼びかけた。
また、明日27日が「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」であり、今年がアウシュビッツ強制収容所の解放から80年目にあたることを取り上げ、「その時代に何百万人ものユダヤ人や他の信仰を持つ人々が絶滅させられた、という恐ろしい出来事は、決して忘れてはならないし、否定もできません」とされ、ローマ在住のハンガリー生まれの詩人、エディット・ブルックの例を挙げ、「多くのキリスト教徒もナチスの強制収容所で命を落としました。その中には数多くの殉教者もいます」と指摘。
「あらゆる形態の差別や宗教迫害とともに、『反ユダヤ主義』という災厄を根絶するために、皆が協力して取り組むよう、私は改めて呼びかけます。共に、より兄弟愛に満ち、公正な世界を築きましょう。兄弟愛、寛容、平和の精神をもって、すべての人を受け入れる心を持つよう、若者たちを教育しましょう」と世界の人々に呼びかけられた。
最後に、ローマでの「コミュニケーション聖年」の行事に参加したメディア関係者全員に挨拶され、「常に希望の語り部であるように」と激励された。