☩「洗礼を通して私たちは新たな命に生まれ変わる」ー「主の洗礼」の祝日の正午の祈り

Pope Francis during AngelusPope Francis during Angelus  (VATICAN MEDIA Divisione Foto)

 教皇フランシスコは12日、「主の洗礼」の祝日の祈りに先立つ説教で、「主の洗礼は、イエスの人間性において示された神の愛の親密さを思い起こさせるもの」とされ、信者たちに「この愛を受け継ぎ、人生のあらゆる場面で、私たちを導く唯一の父の子供として生きるように」と呼びかけられた。

 説教で教皇はまず、この日のミサで読まれたルカ福音書の箇所(3章15-16節、21-22節)からヒントを得て、ヨルダン川で示された神の顔と声という、この箇所で強調された2つの要素について熟考するよう、信者たちに促され、「この箇所で、イエスは洗礼者ヨハネのもとへ進み出て、洗礼を受け、群衆は『裸の魂と裸の足』でイエスに近づきます… この場面は自身にとって親しみ深い、悔い改めの洗礼を受ける人々の謙虚さを強調しているのです」と説かれた。

 そして、神がイエスを通して自らを明らかにするという決断、神と人類が出会うための特別な空間の確立について、信者たちに熟考するよう促され、「神が真にどのようなお方であるかを知るのは、愛する御子の顔を通してなのです」と指摘。「イエスの洗礼の際に響き渡った父の声」に注意を向け、「洗礼という変容をもたらす贈り物」を信者たちが受け入れるように勧められた。

 続けて教皇は、「『主の洗礼』を通して、神は、ご自身との個人的なつながりを深めるようにと、私たちに呼びかけておられます」とされたうえで、次のように自らに問いかけるように促された。「神に愛され、見守られていると感じているか?それとも『神は自分から遠く離れている』と思うか?神の声を聞いているか?」。

 さらに、「洗礼を受けた日を覚えていますか?」と問いかけられ、「洗礼を受けた日付を思い出すことで、私たちは、新しい命に生まれ変わり、キリストと教会の神秘に組み込まれた瞬間を大切にすることができるのです… 洗礼を受けた日を自分が生まれた日と同じように祝いましょう」と信者たちを促された。

 最後に、教皇は「聖母マリアに身を委ね、彼女の助けを求めましょう」と信者たちに呼びかけ、聖母の取り次ぎを求める祈りを捧げられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2025年1月12日