Rescue workers assist victims amid the rubble left by an Israeli air strike on Gaza City
(2021.5.16 Vatican News Christopher Wells)
教皇フランシスコは16日の正午の祈りの後で、対立が激化し多くの死傷者が出ているイスラエル情勢に改めて強い懸念を表明され、「神の名において」、聖地に速やかに平和が取り戻されるよう、訴えられた。
特に、数十人に上る子供たちの死は、「むごたらしく、耐えられません。未来を築きたくない、破壊したいというしるしです」と強く非難。イスラエルのヨルダン川西岸とガザ地区で激化している攻撃の応酬が「死と破壊のスパイラル」に陥る危険性と指摘し、「友愛と平和共存」を妨げる傷は「ただちに対話に立ち帰らない限り、治癒が難しくなる」と警告。イスラエルとパレスチナ双方の指導者たちに、「国際社会の助けを借りて、武力による応酬を止め、平和の道を歩むように」と強く呼びかけられた。
そして、イスラエルとパレスチナの人々が「対話と赦しの道を見つけ、平和と正義の忍耐強い建設者となり、共通の希望、兄弟間の共存に向けて、心を開く」ために、絶え間なく祈り続けるように、双方に求め、信徒たちには、今回の騒乱の犠牲者、特に子供たちのために、そして速やかな平和の回復へ、聖母マリアの助けを求める祈りをするように勧められた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)