(2025.7.2 Vatican News Christopher Wells)
教皇レオ14世は、週初からローマで総会を開いているウクライナのギリシャ・カトリック司教会議の司教たちとお会いになり、「教会共同体に助けを求め、傷つき苦しむすべての人々の中でキリストに仕える」という司教の義務を思い起こされ、その義務が正常に果たせるよう、ウクライナに「一刻も早く平和が戻る」よう祈られた。
*信仰と希望の証しは「神の力のしるし」
会見でのあいさつで教皇は、今年の同司教会議の総会が「神の民すべてが希望のうちに自らを新たにするよう招く聖年」の中で行われることを指摘され、「希望は、キリスト・イエスにおける神の愛に基づいており、決して私たちを失望させるものではありません」と強調。
ロシアによる侵略戦争の最中にあるウクライナで、「希望を語るのは難しい… この無意味な戦争で愛する人を失った家族、特に心身に傷を負った人々と日々接している司教たちにとって、慰めの言葉を見つけることは容易でない」ことを認めつつ、「信仰と希望の多くの証言は、破壊の瓦礫の中に現れる『神の力のしるし』です」と司教たちを励まされた。
*一つの信仰、一つの希望に結ばれて
さらに教皇は、司教たちが多くの教会的、人道的要請に直面していることを認め、「皆さんの共同体に具体的な助けを求める、傷つき苦しむすべての人々の中でキリストに仕える」という義務を思い起こされたうえで、「ウクライナの全てのギリシャ・カトリック信者に寄り添い、『一つの信仰、一つの希望』に結ばれ続ける」よう呼びかけ、交わりの「偉大な神秘」を指摘。
「この神秘は、この世から引き裂かれながらも神に迎え入れられた人々とさえ、私たちを結びつけます。神において、全てのものは生き、その完全な意味を見出すのです」と強調された。
そして挨拶の最後に教皇は、「聖母マリアの執り成しによって、ウクライナに可及的速やかに早く平和が戻りますように」と祈られた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)