Pope Francis during Wednesday’s General Audience (Vatican Media)
(2022.9.21 Vatican News staff writer)
教皇フランシスコは21日の水曜日恒例の一般謁見の最後に、世界のすべての人に対して、思いと祈りで、ウクライナへのロシアの軍事侵攻で「気高く、殉教した人たちに寄り添うよう求められた。
教皇は前日の21日に、ウクライナで4度目の支援・援助活動をしている支援援助省長官、コンラート・クライエフスキ枢機卿と電話で話し、枢機卿から、現地、特に東部イジュームでの「恐ろしい状況」についての最新の情報の説明を受けたことを明らかにされた。
ウクライナの司法当局の発表によると、ロシア軍から奪還したイジューム近郊の森で見つかった集団墓地に、市民445人とウクライナ軍人17人が虐待されたうえに埋められていた。
教皇は、枢機卿との電話で受けたイジューム近郊での惨状、「人々の苦しみ、彼らが受けた虐待、恐ろるべき行為、そして拷問された遺体となって発見されたこと」を耳にしての深い悲しみを表明された。
そして、世界の人々に、「ひどい苦しみを受け、気高く、殉教した人たちに、寄り添うように」と強く求められた。
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イジューム郊外の森の中で見つかった集団墓地の調査現場。発掘された遺体が袋に収容されている (AP Photo/Evgeniy Maloletka)
ハルキウ州のオレグ・シネグボウ知事は16日、この集団墓地についてFacebookに複数の写真とともに投稿。 「暴力的な死や拷問の跡がある450人の民間人の遺体」が森に埋められていたと明かした。 後ろ手に縛られた遺体が複数あり、首にロープを巻かれたまま埋められているケースもあったため、「拷問や処刑を受けた可能性がある」と指摘。
集団墓地からは子どもの遺体も見つかった。ほとんどの墓には名前さえ書かれておらず、数字が入ったマークがあるだけだという。 現地取材したAFP通信記者も、遺体の少なくとも1人が手を縛られているのを見た、としている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
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