(2025.1.1 Vatican News Thaddeus Jones)
神の母聖マリアの祝日、1月1日の正午の祈りで、教皇フランシスコは、「私たちが、福音の喜びを心に保ち、世界で証しをするよう導いてくださるように」と聖母マリアに祈られた。
祈りに先立つ説教で教皇は、主の降誕の驚きと喜びを振り返り、天使たちが救い主、メシア、主の誕生を告げたことを目撃した羊飼いたちがベツレヘムの馬小屋にやって来たことを伝える今日の福音を思い起こされ、「幼子イエスをこの目で見た人々は皆、驚きに満たされました…、彼らは、『これらの出来事をすべて記憶にとどめ思い巡らしたマリアの心』を体験したのです」と語られた。
*「イエス」は「神は救う」を意味する
続けて、「イエス」のヘブライ語の意味である「神は救う」を思い起こされた教皇は、「主は、まさにその通りのことをなさるために、この世に来られ、ご自身の命を捧げることによって、それを成し遂げられました」と説かれた。「神は、私たちのために、イエスが生まれることを選ばれた。イエスは神の永遠の愛の啓示であり、世界に平和をもたらします」。
*マリアの心…母の心
そして、「マリアの心は、父の慈愛を体現してお生まれになった救い主と一致します… マリアの汚れのない心は、大天使ガブリエルの宣言を聴いた耳であり、ヨセフに差し出された花嫁の手であり、また、晩年を迎えたエリサベツが経験した抱擁でもあります」とされ、「マリアの心臓には、すべての被造物のための救済と救いの希望が鼓動しているのです」と述べられた。
また教皇は、母親が常に子供たちのことを心にかけていることを踏まえ、「世界平和を祈念するこの年の初めに、私たちは特別な形で母親を思い起す必要があります… 『心の中で(我が子の誕生を)喜ぶ母親たち』、そして『暴力や傲慢、憎悪によって子供たちが奪われたために、苦しみに満ちた心を持つ母親たち』を思い出すべきです」と語られた。「平和とはなんと素晴らしいことでしょう!そして、母親たちの心を傷つける戦争とは、なんと非人間的なことでしょう!」。
*福音の喜びを生きる