教皇フランシスコ 2023年4月12日の一般謁見 バチカン・聖ペトロ広場 (ANSA)
(2023.4.12 バチカン放送)
1963年4月11日、聖ヨハネ23世(在位1958−1963)の回勅『Pacem in Terris(地上の平和)』が発表されてから、60年が経った。教皇フランシスコは12日の水曜恒例の一般謁見で、同回勅発表60周年に触れ、そのメッセージが持つ今日性に言及され、次のように話された。
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4月11日、聖ヨハネ23世の回勅『Pacem in Terris』の発表から、60年を迎えました。
聖ヨハネ23世は、いわゆる冷戦によって2つのブロックが対立する大きな緊張の中で、この回勅を教会と世界に向けて記しました。教皇は、平和について話され、平和を構築するための広い視野をすべての人の前に開かれました。それは、世界と人類に対する神のご計画を示すものでした。
この回勅は、暗い雲の切れ目にのぞく青空のように、まさに一つの祝福でした。そのメッセージはまさに、今日の世界に訴えるものです。それは次の一文でも明らかです。
「人間の個人同士の関係のように、政治共同体間の関係も、武力に頼るのではなく、理性の光、すなわち真理と正義と行動を伴う連帯を通して、解決されるべきです」(n.62)。
信者の皆さんと善意の方々に、回勅『Pacem in Terris』を一読されるようお勧めします。そして、そしてこの回勅が、国々の責任者の計画や決定において、啓示を与えることを祈ります。
(編集「カトリック・あい」)