教皇フランシスコは20日、ルーテル世界連盟の使節とバチカン宮殿でお会いになり、来年の聖年のモットーである「希望の巡礼」を、共に続けるよう呼びかけられた。
教皇は会見で、「希望の源である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和とであなたがたを満たし、聖霊の力によって、あたたがたを希望に満ち溢れさせてくださいますように」(ローマの信徒への手紙15章13節)という聖パウロの言葉を引用された。
そして、「希望の巡礼者」をモットーにした来年の聖年は、325年のニカイア公会議開催1700周年と重なることに言及され、「歴史のあるニカイア信条は、キリストを中心に据えたエキュメニカルな絆を作るものです」と指摘。
「まさにイエス・キリストこそ、エキュメニズムの中心。イエスは、人となられた神の慈しみであり、私たちのエキュメニカルな使命は、それを証しすることにあります」と強調された。
教皇はまた、1999年10月31日にドイツのアウグスブルクで、カトリック教会とルーテル世界連盟の代表が「義認の教理についての共同宣言」に署名して、今年で25年を迎えることにも触れられ、これを「和解の歴史のもう一つの希望のしるし」とされたうえで、「この記憶を生きたものとし、『希望の巡礼』を続けましょう」と呼びかけられ、「希望の神がその祝福をもって、私たちの真理と愛の対話を見守り続けてくださいますように」と祈られた。
(編集「カトリック・あい」=聖書の和訳は「聖書協会・共同訳」を使用)