
(2025.3.16 Vatican News Christopher Wells)
ジェメリ病院で治療中の教皇フランシスコは16日、四旬節第二主日の正午の祈りのために用意された説教を発表され、ご自身が経験しておられる試練について考察され、病院や介護施設を照らす「希望の輝くしるし」を強調された。
説教の初めに、この日のミサで読まれたルカ福音書の「イエスの変容の神秘」と取り上げられた教皇は、「イエスは祈りに没頭され、光に包まれす。そのようにして、イエスは弟子たちに、ご自分が彼らの間でなさるしぐさの背後に隠されているもの、すなわち『無限の光』を示されたのです」と語られた。
続けて教皇は、ご自身が多くの病める人々と共に、現在「試練の時」を経験していることを振り返られ、「私たちの体は弱っていますが、それでも、愛し、祈り、自己を捧げ、信仰において互いに希望の輝くしるしとなるのを、妨げるものは何もありません」と言明。
そして、病院や介護施設に輝く「光」、すなわち「最も謙虚な奉仕が行われるあらゆる場所を照らす愛」を強調され、「主を賛美しましょう!主は決して私たちを見捨てず、悲しみの時に主の愛の光を反映する人々を、私たちのそばに置いてくださいます」と説かれた。
さらにジェメリ病院を訪れて親近感を表した子供たちを含む、ご自身のために祈ってくれているすべての人々に感謝され、「教皇は皆さんのことを愛しており、皆さんにお会いできることをいつも心待ちにしています」と述べられた。
説教の最後に教皇は、まず、世界中の平和のために、特に「戦争で傷ついた国々、すなわち苦しむウクライナ、パレスチナ、イスラエル、レバノン、ミャンマー、スーダン、コンゴ民主共和国」のために祈りを捧げられ、締めくくりに、”シノドス(共働性)の旅を続けている教会のために祈りを捧げるよう、世界の信者たちに呼びかけられた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)